Rosa†Antica(ロサ・アンティカ) - アンティーク・レトロ雑貨店店主、女優、人形作家、由良瓏砂のブログ

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04

25

21:04
Sun
2021

No.0372

築土神社、お座敷天ぷらおかめ

ハフリーヌさんのしおりでは、靖國神社の次に廻る場所は彌生廟となっていましたが、もう閉館時間を過ぎていた為、九段会館へ。
工事中の九段会館ですが、建物は見られました。
その前にある弥助砲は、幕の隙間から覗いてみよう、という試みでしたが、見えませんでした。
それから中坂を上り、築土神社へ。
コンクリートのビルが社務所となっているのか、鳥居はビルの隙間に嵌まるように立っています。
ビルの上部には切っ先を上にした、剣をモチーフにした装飾があります。なんて現代的な神社。
戦前は平将門の首桶が祀られていたそうですが(戦火で焼失)、神社のサイトによれば将門の首自体が祀られていたという記録もあるそうです。
この神社の奥には世継稲荷というお稲荷様がありました。
ハフリーヌさんによれば、世継というのは子宝のことではなく、後代に継いでいくという意味があるのでは、とのこと。

ビルの下にこんな由来のある神社があるとは、ハフリーヌさんの引率がなければ知る由もありませんでした。
寺社巡りはまた企画しております。
神仏に対する信心があればどなたでもご参加できますので(できれば着物が望ましい)、ご興味あればお問合せ下さいね。

ここでハフリーヌさんと別れ、築地のおかめに向かいます。
玄関で小松さんと合流。
お手伝いに行っていた時は裏口から入っていましたので、表玄関から入るのは初めてで、これだけで新鮮。

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おかめについての、以前のブログはこちら

お座敷は屋台作りで、客席は掘り炬燵状になっています。
目の前で天麩羅を揚げてくれるという贅沢さ。

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同行のお二人は日本酒を頼んでいましたが、飲めない私はお茶を頂きました。

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まずは筍の煮物と、菜の花のお浸し。
春の香りがします。

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お造りはインドマグロと、マコガレイ。
包丁が綺麗に入っているので、歯応えが違います。
マコガレイは透き通ってプルプル。
お魚は魚屋さんによって、全然質が違うので、仕入れるお店は決まっているそうです。

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いよいよ天麩羅を揚げ始めます。

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琥珀色の綿実油に極太のアスパラと、大きな海老。
アスパラが大きいのに全く筋がない、と小松さんが感激していました。
海老は二匹揚げるお店が多いそうですが、おかめは一匹で、普通より大きな海老を使っているのだそう。
天麩羅はお塩か、大根おろしの入った天つゆで頂きます。

合間に小鉢が出てきます。
自家製のからすみと大根を重ねたもの。
食感の違いがお互いを引き立てあっています。

次の天麩羅はシロギスと、タラノメ。

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合間に、ノビルとアオヤギの酢味噌和え。
ノビルの辛みが、鼻を突き抜けます。
盛ってある染付の小鉢は、先日西荻窪の骨董屋巡りをした時に、購入されていたものでした。

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そしてメゴチとコシアブラ。
コシアブラって山菜、初めて聞きましたが、かなり野性味があって美味しい。
クセが強い山菜は、天麩羅にすると丁度良いのですよね。
白身魚はあっさりして上品。
対比的な2品の組み合わせで出しているようです。

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続けてホタテとベビーコーン。
ホタテは固くならないようにほとんど火を通さず、逆にベビーコーンはしっかり揚げて甘味を出すのだとか。

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煮アワビを挟んで、アユと新生姜。
小さ目のアユは内臓ごと揚げてあるので、苦みがあります。
新生姜は辛みは薄れ、瑞々しい揚がり具合。

トマトのコンポートは、デザートのように甘くて美味しかったです。
その次が小津安二郎監督発案という天丼ですが、もう相当お腹いっぱいだったので、小盛にして頂きました。
小津監督は多い時は月3回程、おかめを訪れていたそうで、今でも愛用の湯飲みが置いてあるそうです。

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味の濃いたれで頂く天丼がまた、絶品でした。
細かく刻まれた漬物も、箸休めに丁度良いのです。

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水菓子は涼し気なガラス容器に盛られた、苺とパイナップル。

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最後にエスプレッソとおこしで締め。

一回で普段の一か月分の外食費くらい掛かってしまいますので、そうそう行けませんが、滅多にない贅沢をさせて頂きました。
美味しい江戸前の天麩羅を食べたい方、是非伺ってみて下さいませ。

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お座敷天ぷら おかめ
東京都中央区築地2-12-2
03-3541-2288
※日・祝休み、完全予約制

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04

15

13:11
Thu
2021

No.0369

撮影さんぽ 花

カメラを手にふらっと散歩に出る、というのが、実家にいた頃の私の楽しみの一つでした。
撮っていたのは自然や建造物、花や植物、街中のエアポケットのような場所などなど。
そのうち、セルフポートレートや背景を作り込んでの友人との撮影という遊びも覚えました。

今はふらふらする時間の余裕はないものの、スマホというツールがあるので、ほんのちょっとの時間ですぐに風景を切り取ることができてしまう。
確定申告も終え(いろいろ諦めて間に合わせました)ちょっと気持ちに余裕ができたので、この春に撮ったお花の写真を紹介してみます。
皆様の癒しになりますように🌸

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まずは桜。うちのすぐ前にある古い木が、一番満開の頃です。

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こちらは桃。植木の桃って実が生っているところ見ないよね、と友人と話してました。
品種が違うのかな?

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白木蓮。夜に浮き出る白さが幻想的。

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バンクシア。松っぽいですね。

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スノードロップ。茎が細かったり垂れ下がって咲く花好き。

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ジャスミン。前マンションのベランダで育ててました。

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花韮。最近至る所で見かけます。

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桜の一種かな?

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名前が分からないのですが、綿毛が可愛くてパシャリ。

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八重桜と木蓮。

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花韮と秋明菊。シュウメイギクも好き。

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蔦とベゴニア?

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キュウリグサ。子供の頃、花びらが水色で花芯が黄色なのに蕾がピンクなのが不思議で好きでした。

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木香薔薇。先月記事に書いたお家です。
ハーデンベルギアの次は、モッコウバラの花盛り。

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その足元には、ヒメツルソバ。
こういうジャンクガーデンが理想。うちにも作りたい。

玄関横に小さなスペースがあり、コンクリートで固められていて地植えはできないのですが、前の家から持ってきた植木鉢を幾つか置いています。
少しずつ植物も増やしているので、そのうちそちらもお披露目できたらいいな、と思います。

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03

31

23:45
Wed
2021

No.0367

コーマル城


緋衣汝香優理さんからは以前から、柏にあるコーマル城に行きましょう、とお誘いを頂いていたので、ギャラリールミエールの後はコーマル城に行こう、と計画を立てていました。
前日に香優理さんお勧めのフレンチのお店に予約の電話をしたら満席だった為、サイゼリアでお昼を食べてからコーマル城へ。
住宅街にあると聞いていましたが、本当にその通りで、目の前は児童公園です。

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ファサードはギリシャ風の柱が4本、張り出し部分を支えています。
上部には、CHATEAU DE COMALの文字が刻まれています。

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前庭には小さな花壇が設えられ、石造りの噴水がありました。

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入口を入ると、思わず息を呑みました。
正面の階段の踊り場から下までずらりと、豪華な雛人形が飾られているのです。

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館内は、奥様が案内して下さるそう。
まずは入口のステンドグラスについての説明です。
欄間のステンドグラスには極楽鳥、扉にはコーマル城の紋章。

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ガラスケースには、姉妹提携を結んでいるという、ブルトゥイユ侯爵家との縁の品物や写真が収められています。
コーマル城は当初はコーマルハウスと呼称していたそうですが、フランス城主会長であるブルトゥイユ侯爵に城として認められ、シャトーを名乗るようになったのだそう。
建てた頃は周囲を木々に囲まれていたのですが、この城を中心に家が建ち始めたので、住宅街の方が後からできたのだそうです。
また、コーマルアカデミーを創立、サロン文化賞の授与を行っていて、受賞者には森下洋子氏や黒柳徹子氏の名前も見られます。
奥様の解説がまた淀みなく、分かり易くて素晴らしかったです。
階段室の天井画は青空と天使が描かれ、フラゴナールの「ぶらんこ」の模写にも天使が飛んでいました。
これは、狭い日本のお城をできるだけ広く見せようという工夫なのだそう。
お城は建築士である城主の高丸重信氏自ら設計したのみならず、内部の彫刻や絵画の多くを手掛けているそうです。

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廊下から左手にある、撮影禁止の「ブルトゥイユの間」に入りました。
可愛らしい小型のチェンバロ、スピネットが置かれているのを見て「わあ」と声を挙げてしまいました。
鍵盤の上の板の部分に、パリ・オペラ座の音楽監督やチェンバロ奏者など、音楽に携わる様々な方のサインが入っています。
奥様によれば「チェンバロそのものよりも価値があるかも知れません」とのこと。
部屋の様式はロココ様式ですが、壁面装飾やゴブランの応接セット、絵画など、小さな日本の住宅に収まるよう、フランスから輸入したものではなくすべて日本で作られていて、瀟洒なつくりの部屋になっています。

もう一つの小さな部屋を経て、「舞踏の間」へ。

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知人の聖和笙さんがバロックダンスのイベントなどを開催しているのはこの部屋かな、と思ってそれを話すと、奥様はとても喜んで下さり、色々なエピソードをお話して下さいました。
一番最初のイベントの際には、リハーサルで踊っていると帽子の羽根がシャンデリアに引っ掛かるので、本番ではシャンデリアを外したのだそう。
聖和さんが「ちゃんとした衣装を仕立てればヴェルサイユの舞踏会に行けますよ」と言うので服を仕立てて、一緒にヴェルサイユに行かれたそうです。

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両側にその衣装が飾ってある描き割りを開けると、中には白いグランドピアノがありました。

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また、横の礼拝堂はブルトゥイユ城のチャペルを模して造られているけれど、仏教徒の高丸氏はキリストやマリアではなく真理の女神像をステンドグラスにして祀りました。

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舞踏の間の奥には「書斎と図書の間」。壁紙の草花の柄合わせが大変だったのだとか。
これも高丸氏の手になる、熱気球の模型が可愛かったです。
それから細い階段を下りて、地下のワインセラーに案内されました。
壁の燭台はかつて本物の蝋燭を使っていたのだそうで、蠟涙が固まり、オブジェのようになっていました。
奥の貯蔵庫の壁はバスティーユ監獄の模型が!
壁画も模型も、やはり高丸氏の制作です。

二階にはなんと四畳半のお茶室があり、茶会も行われているのだそうです。
また、ブルトゥイユの間ではチェンバロの演奏会を行っているそう。
いずれも定員がほんの数人だそうなのですが、今度ぜひ行ってみたいと思いました。

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建物右手の「盾の間」は喫茶室になっています。
コーヒーリキュール入りのウインナーコーヒー「カフェ ポンパドール」と「カフェ モーツァルト」を頂きながら、高丸氏のお話を伺いました。

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今は石塔に家紋を刻んでいるところだそう。
日本に城を建築しサロン文化を継承する、という高丸氏の夢の結実である、コーマル城。
またきっとお伺いしたいと思います。

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03

27

14:58
Sat
2021

No.0366

『秘密の現実』展@ギャラリー・ルミエール

画家の高良麗未さんがギャラリーを開くというお話は、以前に伺っていたのですが、オープンしたのは知らずにいました。
先日たまたまTwitterで「特別企画展〜Phantasten Museum 幻想美術館・柏〜」の情報が目に留まりました。
アルブレヒト・デューラーや、ウィーン幻想派のエルンスト・フックス、エーリッヒ・ブラウアー等の作品展示、とのこと。
会場写真を見ると、魔女を取り扱った文献でよく紹介されている、15世紀フランドル絵画『愛の魔法』もあります。
(藤井健さんによる模写だそうです)
何としても行きたかったのですが、残念ながら予定が組めませんでした。

その次の展示は、国際幻想芸術協会IFAAの主催である田中さんの企画で、私が長年絵画モデルを務めさせて頂いている、Nogawa氏が総代理ということでした。
そして私が実物を見たい、と熱望していた、北和晃氏の作品も出展されるそう。
これは行かねば!
友人の人形作家、緋衣汝香優理さんが柏在住なので、お誘いしてみました。
その後で香優理さんと前々から行きましょう、と話していた、コーマル城にも行くことになりました。

ギャラリーでお昼頃待ち合わせ。
家からは1時間半掛かるのですが、たぶん柏に降りるのは初めての私、千代田線乗り入れの常磐線で行くつもりが、間違えて北綾瀬まで行ってしまいました。
20分程遅れて辿り着いたら香優理さんはもういらしていて、高良さんと柏の話題で盛り上がっていた様子。
私もゆっくり拝見させて頂きました。

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入ってすぐの壁に、北さんの「夢の漂流記-追憶の欠片-」が飾られています。
洞窟を抜けた先に、光の灯ったメリーゴーランド。
その奥は森林と思いきや、ぎっしりと本の詰まった書棚が聳え立っていて、天空からは神秘的な光が差し込んでいます。
私は幻想的で深遠な風景画に最も惹かれるのですが、私の理想が詰まった作品で、いつまでも眺めていたいという気持ちにさせられました。

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主催の田中さんは、明るい色調でリリスのいる楽園風景を描いています。
鳥の死骸から冬虫夏草が生えていたり、楽し気だけどどこか禍々しいのもボッシュっぽい。

長年モデルを務めさせて頂いているNogawaさんの作品は、新境地の水彩画の細密描写が素晴らしい。
Naokoさんがモデルの作品は、女性が横たわっているゴブランのソファの少し擦り切れた感じまでが精密に描写されています。

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私を描いて下さった作品は、背景に廃教会が描き込まれているのですが、空気遠近法の描写が水彩とは思えない。
実はいつもはNogawaさんのイメージに合わせて衣装や小道具を用意して、絵画用の写真を撮影するのですが、今回は私がSNSに上げた写真がイメージぴったりなので使わせて欲しい、とのご依頼でしたので、私の衣装を直接ご覧になっていないのです。
それなのに、写真だけで再現したとは思えない細部の描き込みに、感嘆するばかりでした。

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この絵の右にあるのは、オーナー高良さんの作品。
ミステリアスな女性と黒豹がモチーフで、フェルナン・クノップフの作品を思わせる妖艶さ。
高良さんとも随分久しぶりにお会いできて、嬉しかったです。

もう一つ嬉しかったのが、たまたま私たちがいる時に、NogawaさんのモデルのNaokoさんがいらしたこと。
いつもおかっぱのNaokoさん、髪がずいぶん伸びていてウェーブが掛かっていたので、お似合いでしたが咄嗟にどなたか分かりませんでした。

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ギャラリーの作りもとても素敵でした。
入って左のスペースは白壁で使いやすいシンプルなスペースなのですが、正面のスペースにはシャンデリアが下がり、奥の壁は深紅、右の壁は黒のタッセル付きのカーテンが掛かっています。
作品の存在感を損なうことなく、退廃的な雰囲気が醸し出されていました。

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他の作品もそれぞれに素晴らしく、柏まで行った価値は十分にありました。
31日まで開催しておりますので、興味を持たれた方は、是非とも行ってみて下さいませ。
コーマル城については、また次の記事で。

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紅茶とお菓子、ご馳走様でした!

**********
『秘密の現実』展 
主催:Shoji TANAKA
総代理:Toru NOGAWA

会期:2021/03/16(火)~03/31(水)
火~土曜 11:00~17:00(日/月 休廊)

ギャラリー・ルミエール
千葉県柏市中央1-2-18秋元印刷ビル202号
https://lumiere03.com

出展作家

クリスティアン・ルペール
シルヴィ・ヴァシェ=ギィ
ミシェル・バソ、ブリュノ・アルトメイエール
ドミニク・デゾルジュ
大森伸樹
北和晃
黒江湖月
高良麗未
上田摂子
岸塚正憲
松丸エミ
小國玄眞

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03

16

23:40
Tue
2021

No.0364

鈴木ビル探索

先週開催された銀座ギャラリー ステージワンでの「ハコ・箱・HAKO展」、結局初日と最終日以外は毎日在廊していました。
有難いことに友人知人は何人もいらして下さり、小物なども購入して下さいました。
今まで全く売れなかったアロマワックスバーが幾つか旅立っていったので、また作ろうかな、という気にもなっています。

ところでこの、ステージワンのある鈴木ビル。
今までは離れて建物を見ることがなかったのですが、今回のDMを見たら切手を貼るところに建物の全容らしきイラストがあり、気になっていました。
確かにギャラリー自体も、部屋が小さい割には天井が高く、事務室は階段を下りた半地下にあったりと、少し変わった作りをしています。
ステージワンのサイトには、建物についてこんな説明があります。

「当建物は昭和初期に建てられ「東京都および中央区指定の歴史的建造物」であり由緒ある建物として「銀座百点」にも選定されている建物であります。
華やかなりし往時の銀座を偲ばせる空間の中でご自身の世界を展開され、記憶に残る展示会場としてご利用されることをお勧め致します。」

また、オーナーの天野さんがインタビューに答えている、「銀座ロイヤルサロン」というラジオ番組の映像も見つけました。

建物入口のプレートには、以下のような文字が刻まれています。

【東京都選定歴史的建造物
 鈴木ビル
 所在地 中央区銀座1丁目28番15号
 設計者 新 定蔵
 建築年 昭和4年(1929)
 かつて甲子屋倶楽部と呼ばれ、公演や稽古事等に部屋を貸し出していた建物である。2階に芝居等の公演ができる広い舞台があり、3階は住居、その他は予備室や貸室となっていた。四 つの馬蹄形の窓を持つ銅板葺きの屋根、デザインを変えた三種類の窓、1階円柱にほどこされた幾何学的レリーフ、内部の壁に用いられている布目タイルなどに特徴がある。
 東京都】

設計者が新 定蔵とされているので、私もTwitterなどでそのように書いてしまいましたが、藤森照信氏の著書 [銀座建築探訪]によれば、図面には山中節治設計とあったとのこと。
山中節治設計の事実が闇に葬られてしまったとしたら、かなり気の毒です。

この建物には1939年から「日本工房」という名取洋之助率いる編集プロダクションが入居。写真家の土門拳、藤本四八、デザイナー山名文夫、河野鷹思、亀倉雄策、熊田五郎らが関わっていたそうです。

建物を外から見ると、様々な形の窓が印象的。
ちょうど最近、カメラにもう少し慣れたいのでどこかに撮影に行こう、と思っていたところ。
天野さんに「建物の写真撮っても大丈夫ですか?」と聞いてみると、問題ないとのことでしたので、在廊最終日にカメラを持って、ビル内を探検してみました。
外からも撮りたかったのですが、この日はもう暗かったので、後日写真を追加するかも知れません。

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丸い窓はシノワズリーな雰囲気。

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階段入口のアーチ。横の黒枠の小窓も可愛らしい。

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手摺越しの丸窓。

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最上階の階段手摺の曲線が美しい。

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洗面所には枠がモザイクになった丸い鏡が。

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(3/19追記)
17日に作品を引き取りに行き、建物の外観を撮影してきました。
ステージワンギャラリーオーナーの天野さんは、設計事務所を経営していただけあって、鈴木ビルの建物を「大した価値があるもんじゃないけどね」となかなかシビア。
それでも、お話していたら藤森照信氏の「銀座建物探訪」のコピーを下さいました。
その記事によれば、鈴木ビルの派手な外観は、歌舞伎の稽古場や発表の場であった甲子屋だったことに由来するのでは、ということです。

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こうして全体を見ると、張り出し窓に突き上げ屋根、など他に例を見ないユニークさです。

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凝った模様の施された柱のテラコッタタイルは、丸い部分に金彩を使った派手さ。

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階段室の布目タイルは、まるでゴッホが描いたようにダイナミック。

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ステージワンのお隣は、この建物に惹かれて越してきた、ただ一冊の本のみを販売する「森岡書店」。
2015年に森岡書店がオープンする前は喫茶店だったそうです。入ってみたかった。

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こちらはお隣の建物「岩瀬博美商店」。ここも渋い。

カメラ:RICOH GXR

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