Rosa†Antica(ロサ・アンティカ) - アンティーク・レトロ雑貨店店主、女優、人形作家、由良瓏砂のブログ

08« 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 »10
09

30

02:11
Sat
2023

No.0520

家具張り替え 作例:ミニスツール

今回は、白い木のミニスツール。
以前に2脚セットで入手し、1脚はPCのキーボード台として、1脚はスツールとして使用していました。
スツールの方はクッションとして綿を入れ、布を張って使っていましたが、座面が大分汚れてきて、フリンジも弛んできたので、引越しでキーボード台が不要になったのを機に、2脚まとめてリペアすることにしました。

座面は汚れている上、ぺちゃんこになっています。

P8077735.jpg

飾り鋲をスクレイパーを使い、梃子の原理で引き抜きます。

P8077762.jpg

布をめくるとこんな感じ。

P8077763.jpg

こちらはキーボード台だった方。

P8077733.jpg

座面もかなり汚れていますが、布を張ってしまうので問題なし。

P8077741.jpg

脚にボコボコ穴が開いているのは、たぶんトイガンで撃ったBB弾の痕です。

P8077745.jpg

元々ダメージのあるリサイクルウッドを使用したスツールで、あちこちに補修痕などがあります。
お値段は2脚で2千数百円だったかな。

P8077747.jpg

でもこの穴はさすがに見苦しいので、紙粘土で塞いでしまいます。

P8077748.jpg

スクレイパーではみ出した粘土を削り、乾いてから120番くらいのサンドペーパーでやすりがけ。

P8077759.jpg

白のアクリルペイントで塗っていきます。
リサイクルウッドなので、多少のシャビー感が残るのは気にせずざくざく塗りました。
塗り残しがないように、色々な方向から確認するのですが、それでも「あれ、ここ塗ってない」ってなります。
後日発覚すると塗り直すのがとても面倒なので、丹念に見直し。



穴を塞いだところも、ぱっと見には分からない状態になりました。

P8077760.jpg

ここからは2脚同時進行で作業を進めてゆきます。

P8077736.jpg

前と同じゴブラン布が2脚分あったので、座面にはこちらを使用します。
フリンジは1脚分しかない為、前に使用していたものをリサイクルすることに。
塗料が乾くまで、布にアイロンがけ。

P8077740.jpg

座面の縁の部分に木工用ボンドを塗ります。

P8087764.jpg

上に綿を被せて・・・

P8087770.jpg

上から布を被せ、サイズを確認。

P8087771.jpg

長辺は柄に合わせて切れば良いので、厳密に線を引かなくてOK。

P8087772.jpg

側面にボンドを塗り、伸ばします。

P8087774.jpg

布を被せてテープで借止めします。
この日は作業終了。このまま翌日まで放置します。

P8087775.jpg

さて翌日。
布はところどころ隙間がありましたが、概ね問題なく固定されていました。

前に張った布を剥がしてみたところ、布の角は折り込んであったのですが、今回はしわにならないように四隅を切り落とすことにします。

P8087777.jpg

隅の方の、綿が足りなそうなところに追加で綿を詰めます。

P8087778.jpg

側面に今度は布の上からボンドを塗って・・・

P8097779.jpg

フリンジを乗せ、飾り鋲を打っていきます。

P8097782.jpg

四隅を縫い閉じて・・・

P8097788.jpg

完成です!

P8097799.jpg

このゴブランはリバーシブルですので、雰囲気を変える為に片面ずつ表にしてみました。
柄の出方も少し違っています。

P8097792.jpg

P8097796.jpg

剥がした古い布と新しい布ではこんなに色が違いました。

P8097787.jpg

今回使用した道具たち。

P8097803.jpg

家具リペアのご要望などございましたら、こちらからご相談下さいませ。

ランキング参加中。是非クリックお願いします!現在の順位も確認できます。



にほんブログ村
09

25

02:47
Mon
2023

No.0519

クリスタルワンド

4月30日の地下之会「幻のウィッカ」の展示では、会期中イベントとしてベルテーンのサバトを開催しました。(レポートはこちら
その後も猫被では、メタバース上でサバトを行っています。

私のブランド「アトリエ・アスフォデル」では、サバトに必要な魔法用品の一つとして、ワンドを制作しています。
ちなみに四大元素の照応では、ワンドは風に当たります。
アサメイ(儀式用の短剣)は火、杯は水、金貨もしくは五芒星が土です。
(他にも四大に対応している小道具は色々ありますが、また別の機会に)

次回地下之会の企画展「サンタ・ムエルテ」でも物販しようと、今ワンドを新たに幾つか制作中です。

R0013516.jpg

R0013551.jpg

R0013570.jpg


こちらは、ワークショップの時に制作したワンド。

R0012967.jpg

minneでも先行販売していますので、宜しかったらご覧下さいませ。

他には、鎌倉の小町通りのマジカルショップ「マジカルアーマ」でも、扱って頂いております。

FrT8YkxagAEoV5j.jpg

FrT8XNYagAI5U1h.jpg

こちらは昔、自分用に作ったワンド。
先端にはファントム水晶が埋め込まれ、蛇が巻き付いているようなデザインにしています。

ランキング参加中。是非クリックお願いします!現在の順位も確認できます。



にほんブログ村
08

25

01:23
Fri
2023

No.0515

家具張り替え 作例:スツール

以前ロサ・パルティのサイトでご紹介した、スツールの座面張替え記事の再掲載です。

家具専門の骨董店である、山本商店さんで購入したスツール。

P7307504.jpg

確か4000円くらいだったと思います。

P7307499.jpg

しっかりした木製の骨組みですが、座面はゴブランの布がかなり汚れ、角は擦り切れています。

P7307503.jpg

用意したのはロサアンティカで一推しの、薔薇柄ストライプゴブラン生地。
元の布とも似たテイストです。

P7307511.jpg

P7307508.jpg

縁取りにはタッセルブレードを使用しようかとも思ったのですが、ちょっと大袈裟かな、と普通のブレードを使うことに。

P7307512.jpg

相方は臙脂がいい、と言ったのですが、私は青緑色がきれいだと思い、そちらを採用。

P7307513.jpg

座面をもう少しふっくらさせたかったので、綿も用意。

P7307517.jpg

座面のサイズを測って…

P7307519.jpg

布を切ります。

P7307520.jpg

P7307522.jpg

養生テープで木の部分をマスキングし、鋲を抜きます。
スクレイパーやバールを金槌で打ち込み、浮き上がってきたところをペンチで挟んで抜きます。
1辺あたり5本、合計20本あるので、結構時間が掛かりました。

P7307524.jpg

布を取り去ったところは、こんな感じ。

P7307526.jpg

綿を上に足して…

P7307528.jpg

P7307529.jpg

縁の部分に木工用ボンドを塗って…

P7307533.jpg

塗った後は伸ばします。
筆やヘラでも良いのですが、私は指先が一番感覚的に掴みやすいので、指で塗っちゃいます。

P7307534.jpg

布をかぶせた後、余った部分を切ります。

P7307538.jpg

因みに木工用ボンドは1kg入りのものを常備しています。
そんなに急いで作業する必要がなければ、養生テープで仮留めして一日くらい放置しても構いません。

四隅は、重なる部分を四角く切り落とします。(折り込む方法もあります)

P7307532.jpg

縁に木工用ボンドを付け、ブレードをぐるりと付けていきます。

P7307539.jpg

飾り鋲は元々使われていたものより大きいので、一辺につき4本使うことにします。

P7307537.jpg

等間隔に打ち込んでいきます。

P7307563.jpg

作業中の様子。

P7307613.jpg

最後に四隅をかがって…

P7307614.jpg

完成です!
約3時間掛かりました。

P7307624.jpg

使った道具はこんな感じ。

P7307625.jpg

リメイクしたい家具などございましたら、是非コメント等よりご相談下さいませ♪

ランキング参加中。是非クリックお願いします!現在の順位も確認できます。



にほんブログ村
05

27

02:07
Sat
2023

No.0503

幻のウィッカ&幻のサバト レポート


4月末から5月初めにかけて開催された、地下之会企画の魔女をテーマにした展示「幻のウィッカ」。
展示期間中の4/30はワルプルギスのイベント「幻のサバト」も開催されました。

Clusterで開催のイベント「猫被」にて、2回に亘って特集されましたので、宜しければご覧下さいませ。

#猫被 2.5 #94 「幻のウィッカ まとめ」

#猫被 2.5 #95 「幻のサバト まとめ」

幻の小林さん、地下之会のタカダさんから、展示会場の写真も頂いたので、ご紹介します。

IMG_9552.jpg

IMG_9553.jpg

IMG_9554.jpg

IMG_9555.jpg

IMG_9556.jpg

IMG_9558.jpg

壁の中央には輪のモチーフが据えられ、その下には猫蔵さんから提供された「魔女の手のミイラ」が祀られています。

IMG_9636.jpg

IMG_9637.jpg

テーブルにはスマッジスティックと、藁人形。

IMG_9583.jpg

IMG_9559.jpg

IMG_9560.jpg

IMG_9572.jpg

IMG_9563.jpg

IMG_9568.jpg

IMG_9586.jpg

IMG_9592.jpg

IMG_9602.jpg

IMG_9613.jpg

IMG_9608.jpg

IMG_9619.jpg

IMG_9631.jpg

FuxU0DxacAAzykh.jpg

IMG_0223.jpg

IMG_0245.jpg

IMG_9633.jpg

私の新作は、北欧と南欧の魔女をモチーフとしたBOXアート。
そもそも「魔女」を意味する言葉は、国によって異なるのです。

IMG_9871.jpg

ドイツ語の「HEXE」の語源は「柵を飛び越える者」で、悪霊的な存在。
ミルクを腐らせたり、収穫物を枯らしたりのいたずらをするそうです。

IMG_9879.jpg

フランス語のsorcièreは「女占い師」の意味。
それで、作品にもトランプや水晶玉をちりばめてみました。

IMG_9826.jpg

球体関節人形は、マナセちゃん。
元々は前に書いたお芝居の脚本に登場するお人形だったのですが、三角帽子と箒を作ってあげたら、すっかり魔女らしくなりました。

IMG_9892.jpg

IMG_9852.jpg

あと2点は旧作のBOXアートですが、腕が4本納められている作品は、サバトで漫画家の北川玲子さんの「箱の中の美しい手」を朗読することもあり、展示することにしました。

IMG_9830.jpg

物販として、天然石のビーズを使用したブレスレットも幾つか持っていきました。

「幻のサバト」の日は、20時に開店。
それから1時間ほど、私の歌と朗読、紅月鴉海さんの舞踏のコラボ。
ポウド・プサルテリという楽器を奏でて即興で舞踏と合わせ、オケに合わせてヰタ・スピリチュアリスの曲を歌い、鏡谷さんと北川さんの作品を朗読しました。
そして夜想ゆにこさんのスイーツデコワークショップ。
ゆにこさんの絵のように、メルヘンチックな作品が出来上がっていました。

深夜少し前に、Clusterの会場をオープン。

344026037_1629229364222980_4991526652609184843_n.jpg

24時から、小五芒星追儺儀式に続いて、ベルテーンのサバトを行いました。
キャンドルを灯して香を焚き、供物を鍋の火にくべ、パンとワインを頂きます。
鍋に投じる9種類の植物は、私が探し回って集めてきたものです。
ただ、どうしても見つからないものもあり、代替品を使用しました。

344360852_138516865779030_8465458252049615827_n.jpg

引き続きVRにて、歌と踊り。

344183109_1405497120246198_7783499954193286010_n.jpg

その後は、ワンド制作のワークショップ。
お客様の水鏡さんが、クオリティの高い石をたくさん持ってきていて、メロンパスさんとタカタ゛さんにも振舞って下さいました。
その間、展示作品紹介を行う予定だったのですが、うまく進行できなかったとのことでなんとなくワークショップの模様を映したりしてました。
ワークショップに参加していない方は、ちょっと退屈だったかも……。
アーカイブはこちらになります。
#猫被 2.5 #93 「幻のサバト VR」

最終的には、皆思い思いのデザインの個性的な杖ができました。

343971892_1660539417799007_7945834382982284272_n.jpg

作ったワンドで最後にもう一度、小五芒星追儺儀式を。
一番鶏が鳴くまで、の予定でしたが、もうすっかり朝になってから解散。

会期中はいつものように、贅を凝らした魅惑的なコラボメニューの提供がありました。

FuSiUyDaEAAcS7o.jpg

FuZwzwAaMAAnTXg.jpg

私は小林さんのマンドラゴラカレーと、chocoffinさんのスイーツのうち「黒魔女の蒐集物プレート」を頂くことができました。

FujaZscagAAzgXM.jpg

いずれも最高に美味しかったです!
出展者のドールハウスノアさんは、全てのメニューを制覇したそうです。羨ましい!

Fvh_uM5akAIEfn_.jpg

Fvh_uNDaIAI2lzV.jpg

Fvh_uNUaEAAD9RX.jpg

Fvh_uNcaMAECzzx.jpg

女神と男神のご加護があったのか、展示も盛況のうちに終わることができました。
本当に楽しい展示でした。
皆様お疲れさまでした!!!

ランキング参加中。是非クリックお願いします!現在の順位も確認できます。



にほんブログ村
05

11

21:30
Thu
2023

No.0500

修理過程 作例:チャイナヘッドドール

今回ご紹介するのは、チャイナヘッドドールの修理です。
チャイナヘッドドールは主にドイツで作られた、陶製の頭や手足とおがくずなどを詰められた布製のボディを持つ、小さなお人形。
ボディのほつれを直して欲しい、というのと、胴体が長すぎるので短くして座りやすいようにしたい、というのがご依頼内容。
これくらいのバランスが希望です、と所持されている別の2体のチャイナヘッドドールのお写真を送って下さいました。

お人形は、裸の状態で届きました。
確かに胴体がだいぶ長いです。

DSC07845.jpg

DSC07847.jpg

ボディのくびれのあたりを一度切り離して縫い合わせようかと思っていましたが、万一失敗したら大変です。
切らずに縫い縮めることにしました。
メールで、こういった作業を行います、とオーナー様に了解を取ってから、作業開始。

足も取れそう、とのことでしたが、拝見するとちゃんと修理されていたので、詰め物をならして、ドロワーズのレースのほつれを繕いました。

ボディがぱつぱつなので、まずは脇をほどいて、詰め物を出します。

DSC07848.jpg

DSC07849.jpg

30cmもしない小さなお人形ですが、かなりの量のおがくずが詰めこまれているのが分かります。
軽く固定するために折る部分に薄く、木工用ボンドを付けます。

DSC07853.jpg

それから折った部分をぐるりとまつり縫いします。

DSC07854.jpg

胴体が短くなりました!

DSC07857.jpg

DSC07858.jpg

お座りもできるようになりました。

DSC07860.jpg

オーナー様にも喜んで頂けました。
お人形の修理をご希望の方は、メールフォーム等からお気軽にご相談下さいませ。

ランキング参加中。是非クリックお願いします!現在の順位も確認できます。



にほんブログ村