Rosa†Antica(ロサ・アンティカ) - アンティーク・レトロ雑貨店店主、女優、人形作家、由良瓏砂のブログ

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03

28

23:40
Thu
2024

No.0543

マテリアル・ゴシック レビュー

2月12日にCAL(Classic Anthology Library)叢書から発売された『マテリアル・ゴシック』。
「ノン・ヒューマン」のテーマの下、総勢18名の短編小説が掲載されています。

それぞれの作家の描く「人間でないもの」が多彩で、非常に読み応えがありました。
また、作品の並び順が、これ以上ないくらい気持ちよく嵌っています。
皆様是非、ご購入頂き、できればレビューをお寄せ頂ければ幸甚に思います。

以下、掲載順に紹介していきたいと思います。


・秋杏樹「透明であるな、有色であれよ」
CALの副編集長、秋杏樹による、人間から産まれた異形の存在を描いた作品。勢いのある文体は、強烈な読後感を残す。「有色」が神と人間との契約の印であることを思うと、この存在は人類の進化の果ての姿だとでも言うのだろうか。

・浜名藤子「孔雀奇譚」
登場する「人でない存在」は紛うことなき、孔雀である。それも只の孔雀ではない、もっと禍々しい存在だ。にも拘らずこの掌編の真の怖さは、更に先にある。耽美的な恐怖に浸りたい向きにはお勧め。
   
・小磯カカカ「柘榴喰い譚」
ギリシャ神話のペルセポネの冥府下りの物語を、日本を舞台に置き換えた。ハデスに攫われるペルセポネとは違い、主人公の貧しく行く場所のない娘は自ら山へ向かう。口減らしという残酷な歴史に思いを馳せずにはいられない。

・夢月鏡花「幽霊慕情」
美文調でしたためられる、心優しい娘の幽霊と龍神の交情を描いた作品。娘の心の機微に寄り添うように、細やかに描かれた四季折々の情景描写が美しく、目の前に浮かぶようである。

・名津乃綾「藪椿の家」
「幽霊慕情」とは対比的な、酷い扱いを受けた女の復讐譚。陰惨な森の中で出会う者たちの不気味さと言ったら。女の感じる痛みや寒さが、心細さや恐怖が、そして憎しみが、優れた描写力によりまざまざと感じられる。

・玲瓏瑠璃「半身」
生霊と遭遇するのだから怪談の一種と言えるのだろうが、ここにはロマンスはあるが恐怖はない。交感(コレスポンダンス)という言葉が思い浮かぶ。この二人は、アンドロギュヌスの片割れでもあるのかもしれない。
     
・理久海からほ「硝子の檻」
人間の家畜やペットに対する愛は、ややもすると独り善がりなのではないか、と疑ったことがある人ならば、この作品に込められたアイロニーを感じ取ることが出来るだろう。人間が万物の長であると誰が決めたのか。

・祇園百「独演」
魔女は本来悪魔と契約した普通の人間の筈だが、創作の中では超自然的な存在として知られている。が、本作ではそれどころではない、様々な不思議な属性を付与されている。想像力の軽やかな飛翔を堪能できる一品。

・尾崎彌生「再会」
ノン・ミューマンと思わせた、実はメタモルフォーゼ譚。ギリシア神話では神々が人間の姿を変えたが、彼らは自らの意思で姿を変え、苦界でしかない人間界を去る。その先は言うまでもなく、アルカディアであろう。
       
・由良瓏砂「幽世甘露」
都会の迷い家あるいは隠れ里をモチーフにした。桐の林に黒い門があり、庭には紅白の花が咲き乱れている。その家からは何か持ち出しても構わない。アムリタはインド神話に登場する神々の飲み物で、百世はビスクドールの付喪神である。
冒頭の螺旋階段部分は神宮前のバーLe Sang des Poetesがモデルだが、残念ながら先日閉店してしまった。
詩人の解釈が興味深い、との感想を頂いたが、あれはボードレールの「どこでもこの世の外なら」から想を得ている。
          
・鈴川愛夏「インコ、北極へ」
飼育下にあったワカケホンセイインコが檻から脱出し、広い世界を見、そしてひょんな事から北極まで旅することになる。このインコにしては波乱万丈な経験が彼を急激に進化させたのであろうか。思わぬ結末にクスッと笑いが漏れる。

・物部木絹子「鏡に映るは」
目くるめくような展開、そして明かされる真実。軽快さと深刻さのバランスが絶妙である。ラストは極めて令和的で、風刺に富んでいる。現代の転生譚はこうであろうという作品。

・優月朔風「再構築」
優れた構成力、ストーリーもよく出来ている。ショート・ショートのお手本のような作品だ。以前ならSF、と呼ばれたであろう。だが今やこの作品に描かれているのは、ほんの数年先には現実化しているだろう光景なのだ。

・水木なぎ「White Shirt」
文化的背景の異なる人間同士の、ディスコミュニケーション。吊り橋に例えられた二人の関係は、とても繊細なものだったろう。彼らを再び結び合せる楔のような存在。それがWhite Shirtである。洒落た道具立てだ。

・Ito.N.Noel「アルストロメリア」
少し毛色の変わった幽霊譚。後輩たちに夢を託す死者の想いの切なさ、バンドの相方でもある友人に対する思いやりと友情。「未来への憧憬」という花言葉と共に、瑞々しい心の交流が描かれる、爽やかな作品。

・速見沙弥「愛するあなた」
このお話の主人公は花。それも「この心は永遠に変わらない」という花言葉を持つ、スターチス。ここまでひたむきな想いを向けられたら、あなたならどう思うだろうか。でも、簡単に心が移り変わるのは、人間の弱さなのかも知れない。

・亞辺マリア「星々の子どもたち」
異星人と少年との、ボーイ・ミーツ・ガール。物語の構造としては、昔話の浦島太郎とよく似ている。が、太郎が竜宮城を訪れて数百年を過ごし地上に戻るのとは逆に、彼女は彼の命が尽きる寸前に迎えに来る、と予告して去るのである。

・鈴村智久「主は惜しみなく与える」
ラストを飾るのはCALの編集長、鈴村智久の作品である。カトリックの聖人になるには、奇跡を起こすことが必須である。ヘッセの「デミアン」に描かれるような信仰の揺らぎは、キリスト者の多数が経験しているのではなかろうか。しかしキリストは復活後、弟子たちに向かい「見ないで信じる者は幸いである」と告げたのだ。

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06

03

22:52
Thu
2021

No.0379

盤魔殿スピリチュアルラウンジ レポート

5/28(金)、四谷三丁目のCON TON TON VIVOにて盤魔殿スピリチュアルラウンジが開催されました。
あまり宣伝もできない中、思いがけず沢山のお客様にいらして頂けたので嬉しかったです!
演劇関係の友人である石垣君と田口君に10年ぶりくらいに再会できました。
また、声優で参加させて頂いているアニメ監督のブンさんとは、なんと会場へ向かう途中で新宿駅でバッタリ。
打合せを終わらせて、駆け付けて下さいました。

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宇田川兵夫さん主催の盤魔殿とは過去3回ほど、四谷三丁目のジャス喫茶茶会記で私が開催していたカフェイベント《哲学者の薔薇園》でコラボさせて頂いたことがあります。
私のDJデビューもそのイベント、『盤魔殿 Musica Rosarium』でしたが、その喫茶茶会記も建物取り壊しの為、長野県茅野市に移転。
新たな場所での活動を再開したとの報を最近頂いたばかりでした。
そんな思い出の四谷三丁目で、またイベントに参加できるというのが、何とも嬉しく思いました。
茶会記での営業の際はいつも衣装はモノクロと決めていたので、この日も白と黒の衣装で。

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盤魔殿は楽曲のラインナップが他のDJイベントでは考えられない程多種多様かつマニアックで、「踊れないDJイベント」として定評があります。
私でもDJを務められるのだから、さもありなんという感じですが。
過去2回は私が好んで聴いている幻想的・宗教的な女性ボーカルの曲を主にラインナップに加えてきました。
今回は「スピリチュアルラウンジ」というサブタイトルが付いているので、西洋・キリスト教思想と東洋・仏教思想の対比をテーマに選曲しました。

セットリスト

1. ヰタ・スピリチュアリス "King Solomon"
2. ENIGMA "Mea Culpa"
3. Dead can dance "Xavier"
4. Jan Jirásek "Missa Propria Credo.Agnus Dei"
5. Talk Talk "The Rainbow"
6. 靜香 "Amanorata"
7. 桃山晴衣 "仏は常に居ませども"
8. 古舘徹夫 "死の判決"
9. 森川誠一郎 "現身"
10. LIBIDO "低く飛んでゆく"

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計算したところどうしても30分の持ち時間を3分程オーバーしそうで不安でしたが、本番では少し早目に入れ替えるようにしたところ、なんとぴったり30分で終了!
1曲目と2曲目の入れ替えがちょっと急すぎましたが、それ以外はミスもなく、思った通りにプレイできました。
ポイントは、桃山晴衣氏の歌謡と古舘徹夫氏のノイズギターをほぼ同時に流したところ。
お客でいらしたタナオさんが、靜香さんや古舘氏の楽曲?に反応してくれたのが嬉しかったです。

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これはリハーサル時の写真。

Gothic Bar Placeboのマスター天探大介改め「むちゅくれさん」&由良瓏砂の音楽ユニット「ヰタ・スピリチュアリス」の楽曲「King Solomon」は、一曲目に流しましたが、なかなか好評でした。
むちゅくれさんの楽曲はものすごく幅広くて、私も色々なチャレンジをさせて頂いています。
YouTubeにも上がっておりますので、ぜひご視聴下さいませ♪

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他のDJのセットリストは、DJ Necronomiconこと剛田武氏のブログA Challenge To Fateに紹介されています。
DJ Necronomiconはいつも変則的なDJプレイを見せてくれますが、今回はピアノ曲中心でしっとり。

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DJ Aura Noirこと黒い瞳ちゃんの選曲は、プログレや民族音楽などで私好みのものが多かったです。
私がお譲りした民謡のLPも掛けてくれてました。

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DJ Qliphothこと宇田川岳夫さんのプレイでは、得意のJ.A.シーザーや天井桟敷のみならず、水族館劇場や曲馬館、月蝕歌劇団など、貴重な舞台の録音が聴けました。

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また、この時のイベント全編の録音は、こちらでご視聴頂けます。

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次回盤魔殿スピリチュアルラウンジは7/28(水)か29(木)あたり開催予定。
次はダークフォーク系にしようかシンフォニック系がいいか、今から構想を練っております。
お楽しみに!

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05

24

21:27
Mon
2021

No.0377

ヰタ・スピリチュアリス

現在、横浜のゴシックバー・プラシーボのマスター大介さんと、音楽ユニット活動を行っています。
曲自体はだいぶ前から頂いていて、ぽつぽつと詩を付けたりしていたのですが、5月28日(金)の盤魔殿スピリチュアルラウンジにて、お披露目することにしたので、今録音をしようとしているところです。
ユニット名は「ヰタ・スピリチュアリス」。
既に大介さんが作った曲が6曲(以前に頂いていたものも合わせるともっと)あるのに、私の作詞が全然追いついていない状態です(汗)。

盤魔殿での聞かせどころと合わせた告知文を作成しましたので、こういった楽曲にご興味のある方、是非ともいらして下さいませ。
なお、緊急事態宣言に合わせ、スタート時間が18時に早まっております。(→イベントについてはこちら参照)

DJ SubRosa

盤魔殿では今まで幻想的な女性ヴォーカルものを中心に流してきましたが、今回「スピリチュアルラウンジ」では、東洋思想と西洋思想の対比をテーマに選曲しようと思います。
東洋サイドの一曲は、故・成田弥宇氏率いるLIBIDOの『低く飛んでゆく』。
民族音楽的なメロディとリズムに、深淵から響いてくるような、成田氏の歌声。
寺の住職でもあった成田氏の死生感が、色濃く表れているように思います。
29歳で亡くなった成田氏とはお会いできず仕舞いでしたが、やはり住職である弟の昌彌さんとバンドを組み、何回忌かの追悼イベントに出演させて頂きました。
西洋サイドの一曲は、手前味噌ですが、横浜のゴシックバー・プラシーボのマスター天探大介&由良瓏砂のユニット「ヰタ・スピリチュアリス」の曲『King Solomon』を初披露予定です。

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05

18

03:27
Tue
2021

No.0376

将門塚、銀座小祠巡り

ハフリーヌさんと行く寺社巡り(着物でお出掛け、の筈が既に趣旨が変わっている)
先日、早速第二弾行って参りました。 
まいみーさんが夕方からお仕事だったので、午前中早めから午後にかけての時間。
今回も、ハフリーヌさんが鉄壁のスケジュールを組んで下さいました。
先ずは改修工事を終えた、平将門の首塚に詣で、それから銀座小祠巡り、という予定です。
将門公を化導したのが浄土宗の他阿真教上人ということで、ハフリーヌさんのご友人の浄土宗の僧侶、慶佑上人がご同行下さることになりました。

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今回は灰緑色の桜吹雪模様の着物に、ラメの入ったピンクの地に黒い装飾柄の半幅帯の取り合わせ。
もう少し地味な帯にしようか、とも思ったのですが、例によって当日朝に急いでコーディネートを組んだので、時間に余裕がなく断念。

当日は、将門塚の前で待ち合わせました。
塚はビルに囲まれた中にぽっかりと、四角く切り取られた敷地内にありました。
四隅に若木が植えられていますが、何の木なのかは分からず。
聞いた話では周辺のビルからは見下ろせないように、目隠しなどがされているそう。
平将門の祟りが多く語り継がれているとはいえ、相当の配慮がされているようです。

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塚には真教上人の手になる「南無阿弥陀仏」の文字(拓本)と、「平将門 蓮阿弥陀仏」と法号が刻まれています。
線香を焚いて塚に手を合わせ、慶佑上人は簡易的な袈裟(キリスト教でいうストラの様なもの)を身に着け、黒檀の数珠を手に読経。
般若心経と南無阿弥陀仏を唱えて回向しました。

驚いたのは、老若男女問わず参拝客が引きも切らなかったこと。
流石に列を作るほどではありませんでしたが、一人二人は常に訪れているような状態でした。

塚を出て、皇居を眺めながら銀座方面に向かいます。
ハフリーヌさんがあれこれガイドして下さいました。

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内堀通りより、東京駅を望む。

ハフリーヌさんも慶佑さんも、樹木について詳しいのにすっかり感心させられました。

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皇居外苑の楠木正成像。

楠木正成に因んでか、近くに大きな楠があり、慶佑さんに「香りが良いですよ」と言われて落ちている枝を折ってみると、その通りでした。
外苑を出て横断歩道を渡り、三菱一号館ビルや明治生命館などの堂々たる建築物を鑑賞しながら歩きます。

今回ハフリーヌさんがご用意下さった「銀座八丁寺社めぐり案内図」は、毎年10月下旬から11月初旬にかけて開催されている「銀座八丁神社めぐり」の地図で、12の社の御朱印を集めて廻るもののようです。
但し今回は全て回るのは時間的にも厳しいので、行ける所だけのんびり廻りましょう、という趣旨。

ちなみに12の社は、以下の通り。(年によって多少変わるようです)
幸稲荷神社、龍光不動尊、朝日稲荷神社、宝珠稲荷神社、宝童稲荷神社、銀座出世地蔵尊、歌舞伎稲荷神社、あづま稲荷神社、靍護稲荷神社、成功稲荷神社、豊岩稲荷神社、熊谷稲荷神社。
こう見る限り、ほぼ稲荷というのが興味深いです。

まず最初は、銀座一丁目の幸稲荷神社。

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新しそうな祠です。
お賽銭を入れ、手を合わせます。

銀座松屋屋上にあるという龍光不動尊は飛ばして、朝日稲荷神社。

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「これは拝殿で、屋上に本殿がありますね」とのことで、エレベーターで屋上へ。
拝殿からパイプが屋上まで通じていて、拝殿の音が本殿で聞こえるようになっています。

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次は宝珠稲荷神社。

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なかなか雰囲気のあるところです。

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お社の前には、鍵と宝珠を咥えた、黒いシュッとした神狐。

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ハフリーヌさん「こんなスタイリッシュなお狐様は初めて」と大喜び。

ここで、少し早いけどサラリーマンのお昼にぶつからないように、と「萬福」さんでお昼。

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私は名物だというポークライスを頂きました。うん、レトロ喫茶によくある感じ!
大きめの餃子がモチモチで美味しかった。

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お次は歌舞伎座の一角にある、「歌舞伎稲荷神社」。
きっと錚々たる方々がお詣りしているのでしょう。あやかりたいです。

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それから、ハフリーヌさんがまいみーさんと私に「寺社巡りをするならぜひ塗香を」とお勧め下さったお香専門店「香源」へ。

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色々なお香を聞き比べ、私は松栄堂の極品を購入しました。
1g数万もする、最高級の伽羅を嗅がせて頂くという、貴重な体験もできました。

次は、趣のある石畳の小道の先にある、あづま稲荷神社。

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そして、階段下という微妙な立地の、熊谷稲荷神社。

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お狐様のふところに子狐がいるのが、可愛かったです。

さてお次の豊岩神社。
ハフリーヌさんに「お先へどうぞ」と促され、灯篭の下がる細い路地の奥へ進んでゆくと、朱塗りの壁の奥に扉がありました。

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場所といい神社の造りといい、とても不思議な空間です。

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お詣りをしてから「こちらから抜けられます」と、またも細く薄暗い迷路のような路地を進みましたが、残念ながら抜け道が通れなくなっていたので、元来た道を戻りました。

通りがかりの交詢ビルディングのゴシック様式のファサードに、皆テンションが上がりました。

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これは古代ギリシアとキリスト教が混淆したような、不思議なレリーフのあるビル。

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この次に行った三輪神社は、銀座八丁寺社巡りのラインナップにはないのですが、今回で一番印象的なお社でした。
場所は、ギンザコマツビルの屋上です。
入口で警備員さんに断り、エレベーターで屋上へ。

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独特の形の鳥居の向こうに据えられた磐座が、御神体なのだそう。

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神社の御神体といえば、人目には触れさせない剣や鏡や珠なのだと思っていたのですが、太古には自然石がそのまま御神体として祀られていたのだそうで、日本の信仰はやはりアニミズムなのだと実感しました。

資生堂ビルにあるという成功稲荷神社は、行ってみたら本殿は屋上にあって社員しか入れず、銀座八丁寺社めぐりの時だけエントランスに拝殿が置かれるとのことで断念。
これまたハフリーヌさん行きつけの「松崎煎餅」へ、銀座らしくとても上品な店内です。

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お勧めだというカカオニブ入りの瓦煎餅を、遅ればせの母の日のプレゼントにと購入。
皆さんもそれぞれにお土産を購入されていました。

今回の祠巡りのラストは、宝童稲荷神社。

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石造りの花活けが人工のものか天然石か論議しつつ、つつがなく参拝を終えられたことを感謝し、お仕事にゆくまいみーさんをお見送りしました。
ハフリーヌさん慶佑さんのお陰で、今回も沢山の学びを得られました。
貴重な機会を有難うございました!

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04

24

14:27
Sat
2021

No.0371

靖國神社参拝

着物でお出かけしましょう、との呼び掛けに応じて下さったハフリーヌさんまいみーさんと、先日靖國神社に行ってきました。
神社に疎い私お勧めの神社を伺ったところ、それなら靖國神社にしましょう、とハフリーヌさん。
遊就館に一度行ってみたかったので、ぜひご案内して下さい、とお願いしました。
まいみーさんとは、築地のお座敷天ぷら おかめに一緒に行こうと話していたので、折角なら靖國も、とお誘いしました。

靖國参拝であれば白が良いかな、と、白地に白・ピンク・赤の散らされた花模様の着物を選びました。
桜だったら良かったのですが、桜に見えなくもない、謎の花たちです。
帯は初めて締める、ピンク地に金刺繍のものを。

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当日は市ヶ谷の駅で待ち合わせ。
ハフリーヌさんは、当日回る場所を描いたしおりまで作って来て下さいました。

道すがら、三人の装いの共通点が蝶であることを、ハフリーヌさんが指摘されました。
私はピアス、まいみーさんは着物の柄、ハフリーヌさんは半襟の柄が蝶だったのです。
死者の魂の象徴だと、意識した訳でもなかったのに、面白い符号です。

靖國神社へは九段下駅からしか行ったことがありませんでしたが、坂を上らないといけないので市ヶ谷からの方が行きやすいのだそうです。
南門から入り、拝殿で一度お参りしてから、ハフリーヌさんの案内で本殿の周りをぐるりと一周。

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靖國神社の源流である、元宮。

南門の脇には、神道無念流 練兵館跡がありました。
斎藤弥九郎など剣士の話などしつつ、様々な部隊の戦友会の植樹を眺めたり一面に文字の刻まれた碑を読み解こうとしたりしながら、裏手まで行くと、お茶室と庭園がありました。

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池のほとりには菖蒲が咲いていて、立派な鯉が泳いでいます。
池に掛けられた石橋は日本一の長さなのだとか。

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靖國会館、遊就館はいずれも、建物の前に鯱が設置されていました。
遊就館前には、戦没馬、伝書鳩、軍犬の慰霊像が建っています。

能楽堂の前に桜の標本木があるというのを遠目に、参集殿前まで戻ってきました。

さて、いよいよ正式参拝の申し込み。
受付で申込用紙を書いて玉串料を納め、参拝時間までに映像で参拝手順を確認。
時間になったら、まずは手水を行い、神職について回廊を本殿まで案内されます。
途中、祓所で祝詞奏上があり、参列者の穢れが祓われます。

本殿には装飾枠の立派な鏡が据えられていました。
調べてみたところ、西南戦争戦没者の合祀臨時大祭の際、明治天皇が贈られた幣帛料で作られたものなのだそうです。

神職の祝詞奏上を拝聴し、玉串を供えて参拝は終了。
昇殿参拝は望めば可能とはいえ、そんな機会もありませんでしたので、滅多にない貴重な体験をさせて頂きました。

ハフリーヌさんから、靖國神社についてのあれこれも教えて頂きました。
祭神は英霊、つまり戦争で国の為に命を落とした方々。
女性も軍属であれば祀られている場合も。
逆に軍人であっても、自死や病死であれば祀られていないそうです。
その数246万6千余柱。
合祀祭では、皇族の女性が英霊の使命を筆書きし、輿に入れて夜中、両側に遺族の並ぶ中を本殿まで行列して進むという手順で、新たな英霊が祭神に加わります。
遊就館にも資料がありました。
なお、ご神体は剣と鏡。
大鳥居は東を向いて建てられているそうです。

本殿を出て、遊就館へ。

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玄関ホールには零戦や機関車が飾られています。
エスカレーターで2階へ上がり、まずは日清戦争、満州事変等の資料室。
最初じっくり見ていましたが、それだと時間が足りないので一通り回りましょう、とのハフリーヌさんの提案で、少しスピードアップしました。
展示室には特攻艇や回天も展示されていて、これらが実際に使われていたのだと思うと、歴史の重みに思いを馳せずにはいられません。

出征兵からの手紙なども多く展示されていますが、昔の日本人は本当に皆達筆で、惚れ惚れしてしまいます。
最近文字を書くこと自体ほとんどないですもんね…。

特別展の「靖國神社と刀剣」展も素晴らしかったです。
展示品には「包丁正宗」などの珍しい刀剣も。
大太刀とかどうやって抜くんだろう…。
北斗七星の刻まれた七星剣について、破軍星が持ち手に向いているものがあるのは何故か、などと話しながら、匠の技を堪能。
出口には撮影スペースも。

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中門鳥居を出てから拝殿の写真を撮ったのですが、傾いた陽が不思議なくらい大きく見えました。

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お茶でもしましょうか、と休憩所に入ろうとしましたが、もう閉店時間だったので、自動販売機でコーヒーや甘酒を購入し、外のベンチでハフリーヌさんの持ってきたおやつのどら焼きを頂きました。

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大鳥居までの道沿いには、全国都道府県の土で作られた様々なデザインの「さくら陶板」が、散策者の目を楽しませてくれます。
坂を降りる途中に振り返ると、大鳥居の威容が眺められました。

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九段下からのルートを辿れば、参拝者へのインパクトはより強く与えられることでしょう。

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長くなってしまったので、続きはまた。

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