No.017
ドールハウスとボックスアート
ガラスドームの魅力に通じるものに、ドールハウスやボックスアートなどの模型や立体額があります。絵画で言えば、ミニアチュールやピクチャレスク。
どうも私は澁澤龍彦氏の言う「胡桃の中の世界」、ミクロコスモスが内包されたようなものに対して言い知れぬ魅力を感じるようです。
学生時代、鎌倉の長谷にあった「ローズマリー」という輸入雑貨店がお気に入りで、よく買い物をしていました。
そのお店が閉店する時、半額セールで10万円で売り出されていたのが、3体のビスクドールが入れられたドールハウスでした。
ガラス板で仕切られレースで装飾された箱の中の小部屋には、遥かなヨーロッパの空気が閉じ込められているようでした。
ただ、背後の窓の中に貼り付けられているのがカラー写真のコピーだった為、「そんなに古いものではないんだ」とがっかりしたものです。
例えそんなに古くなくても、人形たちを大きい方からソフィア、サラ、イヴォンヌと名付け、飽きずに眺め続けてきたこのドールハウスには愛着があります。

サンマリノを旅行していた時、あるお店のウインドウに、このドールハウスと似たものを見つけました。
よく見たかったのですが、いつ開いているか分からないマイペースなお店の多いイタリアの例に漏れず、このお店も閉まっていて、残念な思いをしました。
人は簡単に手に入らないものに対して、憧れが募るものですね。
3ヶ月のイタリア滞在で、何度かそんな思いをしたものです。そのお話は、またの機会に・・・。
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