Rosa†Antica(ロサ・アンティカ) - アンティーク・レトロ雑貨店店主、女優、人形作家、由良瓏砂のブログ

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09

26

02:01
Tue
2017

No.0116

ベルギー奇想の系譜展

展示などに行こう行こうと思いながら行けない時も多いですが、最終日に駆け込みで行くというのも多い私。
アルチンボルド展の方は根拠はないものの、アルチンボルド以外はあまり見るべきものはないんじゃないかとそこまでの熱意はなかったのですが、ベルギー奇想の系譜展には何とか行こうと思っていました。
23、24日は《哲学者の薔薇園》と『ヒナコルメル處女美術館』のコラボイベント「乙女幽霊館」というホラーカフェバーの開催日だったのですが、イベントは夕方からの為、24日の最終日に頑張って(私にしては)早起き。
初台教会のミサに行き、富ヶ谷のコーヒーショップFuglen Tokyoにパンを持ち込んでランチしてから、東急文化村に向かいました。

入り口のギャラリーでは何をやっているかしら、と覗いたら、ちょうどこの間記事にもした(→こちら)、万華鏡の大々的な展示即売会。こちらも最終日です。
大勢の人で混み合う会場を駆け足で覗いてみましたが、外形も中身も独創的なデザインばかりで、目移りするばかりでした。

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まずは目的のミュージアムへ!と後ろ髪を引かれつつ地階へ。
入った途端、ずらりと並ぶ「聖アントニウスの誘惑」!
この画題は子供の頃、ダリとエルンストの絵で見て以来もの凄く好きで、常日頃もし世界の絵画を思いのままにキュレーションできるなら「バベル」展と「聖アントニウスの誘惑」展をやるのになあ、と夢想しているくらいなのです。
私の好きなピーテル・ハイスの「誘惑」もありました。ここにはなかったけどダフィット・テニールスのも好き。
そして知らなかった新事実(私だけか?)。幼児キリストを背負って川を渡る聖クリストフォロスの周りには、怪物が描かれる慣習があったのですね。何で聖クリストフォロスが聖アントニウスと混合されるんだ?って不思議に思ってしまいました。
それにしても最近、ボスやブリューゲルが何かと取り上げられるような気がするのは気のせいでしょうか?
最初の北方ルネサンス、ネーデルランド派のエリアの次は、ベルギー象徴派と表現主義のエリア。この辺からわりと空いてきたような気がします。
悪魔主義的といった雰囲気が漂うロップスやクノップフの絵は嫌いではないものの個人の内面に焦点が当たっている感じで、ルネサンスの頃にある俯瞰した視点が欠けているように思えます。アンソールも違う意味で個と向き合った画家ですね。
ヌンクの「黒鳥」と「運河」を見て、以前彼の作品のポストカードを購入したことを思い出しました。どこかの広場に集う黒衣の人物の絵だったと思います。作風は異なるものの、フリードリヒなど暗鬱な色調で描かれた、人の姿の見えない、もしくは風景に溶け込んでいるような作品にはどうにも惹き付けられます。
そしてシュルレアリスムから現代までのフロア。
マグリットも中には好きな絵もありますが、広告のデザインみたいであまり魅力を感じません。
しかしデルボーの神話的魅力といったら!電線や汽車といった現代の風物が、神殿などと共存していても全く違和感を感じないところも良いです。
木村龍さんの「いおぎい国」と、デルボーの絵画世界には共通のものを感じるのです。
最後にもう一度、ボスの追随者たちの「聖アントニウスの誘惑」を見ようとフロアを逆走したところ、入口付近に人がぎっしり!
最初の方が混み合うのは当然ですが、やっぱり人気があるのもボスやブリューゲルの辺りの画家なのかな、という印象でした。

帰りにもう一度万華鏡展寄ろうかな、とギャラリーを眺めると、なんとこちらは入口に行列が出来ているではありませんか。
うちの在庫もあやかって売れるといいな、などと思いつつ、文化村を後にしたのでした。

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09

23

02:22
Sat
2017

No.0115

旧内藤医院 昭和5年築の洋館

先月、銀座ミ・アモーレギャラリーでの人形展の際、友人の人形作家で鎌倉で「創作人形あとりゑKULA-LA」を主宰されている渡邊萠さんがちょうどお隣のアモーレギャラリーで展示をされていて、搬出日に立ち寄って下さいました。
鎌倉での教室展を拝見したことはあるものの、私の実家から程近いご自宅のアトリエへ伺ったことはないままでしたが、最近アトリエを鎌倉駅近くの古い洋館に移転されたというのはSNSを通じて知っていました。Facebookではその洋館、旧内藤医院の大家の圭子さんから友人申請頂き、やり取りさせて頂いておりました。また、私の親しい友人が旧内藤医院のすぐ近くに住んでいて、人形教室展開催の際に訪れたというお話も聞いていました。
母屋の洋館の他に日本家屋もあり、借り手を探しているのだとか、家にある品物を50円からというお値段でホームセールしているといったお話も聞きました。これでは、気にならない筈がありません。

台風接近中の先日17日、天候は幸い何とかなりそうでしたので、予定通り昼過ぎに鎌倉へ向かいました。
駅へ着くと友人の真理子が既に手土産を買っていてくれ、一緒に旧内藤医院へと向かいました。
鎌倉の医院には古い趣のある洋館が少なくないのですが、こちらも実に風格のある建物でした。
ノウゼンカズラやルリマツリなど、建物を覆う植物も私好み。



緑の小道を通り、年を経た木製のドアを開けると、程よい広さの玄関ホール。大家の圭子さんと萠さんが迎えて下さいました。
書斎のようなお部屋でお茶とお菓子を頂きながら、家やご家族についての貴重なお話を伺ったり、お写真を見せて頂きました。
母屋は昭和5年築、日本家屋はなんと大正5年築だそう。ここに入っていた家具など4トントラック数台分を捨てたのだそうです。勿体無い…。

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並べられた品物の中から気になるものを選り出してまとめて頂き、その後お宅の中を案内して頂きました。
萠さんのアトリエは薬品室として使われていた玄関脇の小部屋。白で纏められた瀟洒な内装ながら、棚の一つには「毒薬」と書かれていたり、やはり歴史を感じます。そのお隣には整体院が入っています。
日本家屋も見せて頂きました。サンルーム付きのなんと5LDKです。一人で住むとしたら広いというか、ちょっと怖いのではないかとさえ思いました。
そして普段お客は入れないという、2階の圭子さんの住居にまでお邪魔してしまいました。
窓辺の緑のカーテン越しに光が差し込み、窓辺には小さな動物たちが並べられてとてもメルヘンチックです。
珈琲を頂きながら、レコードプレーヤーで古いSP盤やEP盤を聴かせて頂きました。
中には19歳の圭子さんがリリースしたレコード盤も!
当時の歌謡曲って大人っぽかったんですね。あどけない歌声とのギャップがあって、それが何だか素敵でした。

古い建物を維持するのって、とても大変だと思います。
古我邸についての記事(→こちら)で触れたように、鎌倉には風致保存会が存在します。
私は実は会員になろうと思いながら果たせぬまま東京に出てきてしまったのですが、日本のナショナルトラスト運動として気にはかけています。ですが保存対象になったらなったで、釘一本自由に打てなくなってしまうのだとか。
因みに父は「鎌倉 峯山の会」というものを作って、北条家常盤邸跡の裏山を整備する活動をしているそうです。
父のブログ「放生記」にたまに活動内容が記載されておりますので、ご興味のある方はぜひご一読下さい。
旧内藤医院のホームセールも、是非覗いてみて下さいね。思わぬ掘り出し物が、見つかるかもしれませんよ。

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09

20

00:58
Wed
2017

No.0114

何が売れるのか?

古物商に限らず、物販に携わる人の間で「何が売れるのか?」というのは永遠の課題ではないかと思います。
世の中にはマーケティングに関する情報が溢れかえっています。
何が売れるのか分かれば苦労はしませんし、誰でも成功者になれてしまいます。
が、簡単には答えが出ないことだからこそ、人々は何とかしてそれを分析したり予測したり操作したりしようとするのでしょう。

古物商に関して言えば、ある程度の経験を積めば「何が売れるのか」は大体のところは予想できます。
カメラや腕時計の山があれば、中高年の男性客の多くが足を止めますし、指輪や紙もの、レース類は女性の多くを惹き付けます。
古い洋書は男女問わず人気です。
でも、それだけではないのです。商品の中に全くそぐわないジャンルの品物がぽつんとある時、多くの場合はそれは見過ごされてしまいます。それに目を付けるのは同業者です。
例えばいつもアンティークフェアin新宿でお隣のブースになるDoilyさんの専門は、レースを中心とする手芸用品。
ブースの前は常に人だかりがしています。
レースは商品として繊細で美しく、しかも嵩張らないのが魅力的なので、私もたまに仕入れることがあります。
でも、レースはロサ・アンティカのブースの中で、上手く見せられるスペースを見つけることができないのです。
結局他の商品に埋もれてしまい、ほとんど手に取られる事もないままになってしまいます。
このアンティークレースはロサ・アンティカの在庫の中で、最古の部類に入ります。写真の日付は6年前でした。



つまり、そのジャンルの商品の豊富な在庫と商品知識がないと、人気のある品物とはいえ上手く売れないということも有り得るのです。
ジュモーの人形は人気がありますが、ジュモーといってもレプリカもありますし、ドレスやウィッグがオリジナルでなければ価値が下がります。
仕入れの際にその辺りも見極めることができなければ、仕入れ値が高いのか安いのかどうかも、いくらで販売するのが適当かも分からないでしょう。
ネットオークションなどでヨーロッパでお土産物として売っているようなビスクドールに法外な値段がついているのを見て、可笑しくなることがあります。

商品の仕入れには、大量に安く買い付ける場合と、少し割高でも一点ずつ買い付けを行う場合とがありますが、売れそうだと見積もって一点買いしても、それがなかなか売れずに残ってしまうこともあります。
気に入っているものがあまりに売れないと、自分用にしてしまうことも・・・。
この、ロイヤルチューダーの台付き皿もそんな一つです。
いつか、良いご縁がありますように・・・。

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09

17

04:48
Sun
2017

No.0113

パリの想い出・後編

2回目のパリ旅行は、パリに遊学していた演劇関係の友人の招きに応じてのことでした。
その時私には明確な目的地がありました。パリのパサージュ、ギャルリ・ヴェロ=ドダ にある、ロベール・カピア氏の人形店です。
大学で私は針生一郎先生と松枝到先生のゼミを受講していました。美術批評に社会的な視点を取り入れた評論家として知られる針生先生は、ユダヤ人としてナチスに追われながら、政治の耽美家に対して芸術の政治化を唱えたヴァルター・ベンヤミンを授業でもよく取り上げていました。
そのベンヤミンが唱えた「パサージュ論」によれば、パサージュとは通過儀礼の場であり冥界への通路でもあり、19世紀的な事物が集積するファンタスマゴリー(幻像)でありました。
そんな、夢の中のような場所に佇む人形店!
元映画俳優であるカピア氏の店では、遊びに来たカトリーヌ・ド・ヌーヴが店番をすることもあったのだとか。
友人と共に訪れたヴェロ=ドダ の片隅に、そのお店はありました。カピア氏の喋る言葉を友人が訳してくれましたが、何を話したのか覚えていません。人形も手の出せるような価格ではありませんでしたが、ケースの中にぎっしり並べられた人形のうち、何体か見せて欲しいと伝えると、カピア氏は気軽に出してくれました。
私には、ギャラリーのほの暗い明かりに照らされた、人形たちを写したポストカードを購うのが精一杯でした。

極めて印象的だったカピア氏のお店以外にも、確かにそこここでアンティークドールを見た筈です。
クリニャンクールを始め、アンティークマーケットも訪ねました。しかし何故かあまり覚えていません。
3回目の訪問では、人形専門店に入ったもののやはり人形は買えず、代わりに仮面を2つ購入しました。
アンリ・ド・レニエの「生きている過去」に感銘を受けた私は、作品に登場するモンソー公園を散策したり、やたらと町を歩き回った記憶があります。
パサージュ・ジョフロアにあるグレヴァン蠟美術館にも行きましたが、美術館の出口が思いもよらない場所にあり、驚いたものでした。

私が漸くヨーロッパでビスクドールを入手できたのは、それから数年後のイタリア留学の際、ローマの骨董店で見つけた、黒いビロードのワンピースを着たアーモンド・マルセルの人形でした。
当時はフレンチ・ビスクとジャーマン・ビスクの違いもあまり良く分かっていなかったと思います。
イタリアではフィレンツェで3ヶ月程語学学校に通い、常設の蚤の市も足繁く通いました。が、それはまた次の機会に。
カピア氏のお店はいつの間にか、魔法のようにヴェロ=ドダから消えてしまったのだと聞きました。
きっとパサージュの夢の中に、溶け込んでしまったのでしょう。

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09

14

21:30
Thu
2017

No.0112

パリの想い出・前編

常に日本と海外を行ったり来たりしている友人のアーティスト、Brilliant kingdomのBABIさんとKaieさんが、パリ人形博物館へ行って来たとお土産話と画像を送って下さいました。人形好きのBABIさんは、エデン・ベベのお人形を連れ帰ったのだそう。羨ましい!
私は人形博物館へは行ったことがないのですが、3回ほど旅行したパリを懐かしく思い出しました。

初めてパリに行ったのは大学生の時。デザイナーの友人に誘われ、一週間のフリープランのツアーに参加しました。
半日ほど、エッフェル塔や凱旋門の観光とシャンゼリゼでの買い物・食事が付いている以外は全くのフリータイム。
お互いに行きたい所もあるからと、友人とも半分くらいは別行動という自由な旅でした。
私はとにかく教会を訪ね歩きました。ノートルダム寺院は流石に立派でしたが、内部の様子が魅力的だったのはサン・トゥタッシュ教会。ゴシックとルネッサンスの折衷様式です。
ユイスマンスの「彼方」に描かれたサン・シュルピス教会も行きましたが、こちらは余り印象に残らず・・・残念ながら鐘楼には登れませんでしたし、高橋たか子の「装いせよ、わが魂よ」で主人公がパイプオルガンを弾く地下室も、実在するものかどうか。
後に「ダヴィンチ・コード」で取り上げられた「ローズ・ライン」やオベリスクも、覚えていません。
クリスマス前だったので、ノートルダム寺院ではキリスト降誕の神秘劇を目にすることができました。ひどく淡々としたものでした。

そして美術館。夜にパリに到着してすぐ、友人とポンピドゥー・センターに向かいメディア・アート(ナム・ジュン・パイクとかだったと思います)を見ましたし、もちろんルーヴル美術館ではほぼ一日を費やし、大きな展示室の裏に隠れるように存在するアポロンのギャラリーなどをゆっくり楽しみました。模写をしている人が沢山いるのに感動を覚えたものです。
私の大好きなギュスターブ・モローの住居を美術館にしたモロー美術館は天井が高く、燦々と降り注ぐ陽光の中、巨大な油彩画が幾つも掛けられているのに圧倒されました。マルモッタン美術館では確か、ルドンの油彩画展が開催されていたのでしたっけ・・・。
カフェ巡りもしました。1回目の旅行だけではなかったかも知れませんが、カフェ・ド・フロール、ラ・ロトンド、レ・ドゥー・マゴなどを尋ね、ピカソやアポリネール、サルトルとボーヴォワールなど、画家や文学者が集ったという往時に思いを馳せました。
夜は友人と、元牢獄だったというシャンソニエ「カヴォー・デ・ズブリエット」で、飲めないながらキールなど頼み、おどろおどろしい内装とは裏腹に陽気なシャンソンを楽しみました。
しかし、1回目のパリ旅行の際は、まだそれほどビスクドールやアンティークドールに対する興味がなく、蚤の市やアンティークショップ巡りをすることもなかったのです。

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09

10

20:14
Sun
2017

No.0111

夏の終わり、市場にて

一昨日、久しぶりに市場に買出しに行ってきました。
ここ数ヶ月は相方が凄い勢いでネットで仕入をしておりましたので、そちらの品出しでいっぱいいっぱいだったのですが、本来は毎月顔を出すべきもののようです。
やはり横の繋がりを重んじる社会なのですよね。
レンタカー、電車で行ったことはありますが、今回は初めて高速バスを使用してみました。
新宿バスタを利用するのも初めてです。特に遅れもなく、時間通りに最寄のバス停に到着したのが、開始時間の約50分前。
そこからGoogleマップを頼りに、道が正しいか受付時間に間に合うかと多少焦りつつ30分程歩き、無事会場に到着しました。

市場での競りの進行は、当然ながら出席者によって左右されます。
この日は家具を扱う業者さんが不在だった為、いつもなら必ず落とされる木製家具に声が掛からず、取り置きのような状態になることが多かったです。
私は手持ちなのでなるべくかさばらないものを、と思いつつ、いつも買い手の付かない額ものがどうしても気になり、つい3点程声を掛けて落としてしまいました。
絵は本当に人気が無くて、中身の絵よりむしろ額狙いの人が多いくらい。
大きすぎて諦めましたが、ベルトランやドニのリトグラフが1000円、2000円などでもなかなか声が掛からないくらいなのです。
クリムトのリトグラフで小さめのものがあったので、よし、と思って声を出したら倍の槍をつかれて断念。ちょっと惜しかった。。

この日は荷物が少なかったようで、いつもは大体15時くらいまでなのが、13時半で終了。
お天気が不安定な日で、物凄い雨が降ったり止んだり、眩しい日差しが照り出したかと思うとそのまままた雨になったり。
有難い事にマンタムさんが荷物を運んで下さるというので、お言葉に甘えてお願いしてしまいました。
帰りのバスは17時過ぎだったので、バス停近くのアミューズメント施設っぽいところで時間を潰そうかと入ってみたところ、中にあるのはパチンコ屋のみ。
諦めて近くのログハウス風のカフェへ。
こんな場所に誰がお茶を飲みに来るんだろう、という入る前の印象通り、広々とした店内には誰もいません。
溜まっていた販売記録を付けたりしつつ、旅行気分で2時間程過ごしました。
次回バスを利用するなら、帰りはもう少し早い便にしようかと思います。

市場の近くの風景。



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09

04

04:14
Mon
2017

No.0110

カレイドスコープ・ファンタジー

ロサ・アンティカでは現在、オルゴールを沢山扱っておりますが、その中で特に人気の高いものの一つに、万華鏡にオルゴールの付いたものがあります。
デザインにも白鳥を象っていたりラインストーンが沢山埋め込まれてキラキラしていたり、エレガントで女性好みのものが多いので納得できます。

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オルゴール付きの万華鏡は大抵、ホイールタイプと呼ばれる円盤状のオブジェクトを回転させる仕組みのものが多いのですが、今まで取り扱ったものの中で私が特に惹かれたデザインは、円盤に十二星座が配されているもの。まるで占星術師が使用するようなミステリアスな雰囲気が魅力的でした。

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最近はオルゴールに限らず、万華鏡を積極的に仕入れるようになっています。ミニチュアサイズの万華鏡のペンダントもとても人気です。

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玩具である万華鏡ですが、れっきとした光学機器です。スコットランドの科学者、ディヴィッド・ブリュースターが1817年、偏光実験の際に発明し、特許を取得しました。日本には1819年に輸入され、「紅毛渡り更紗眼鏡」として人気を博しました。「万華鏡(ばんかきょう)」「百色眼鏡(ひゃくいろめがね)」「錦眼鏡(にしきめがね)」とも呼ばれたそうです。

万華鏡の種類は、先端のオブジェクトの形状により分ける方法、内部の鏡の構造(ミラーシステム)により分ける方法などがあります。
オブジェクトの種類は以下のようなものがあります。

・チェンバータイプ(オイル/ドライ)
オブジェクトを密封したチェンバーがミラーシステムと一体となったタイプ。筒ごと、もしくはチェンバーのみ回転させて見る。

・ワンドタイプ(オイル/ドライ)
オブジェクトを入れた棒状の試験管やガラス管を先端に取り付け、逆さにすることで流れてゆくオブジェクトの動きを見る。

・ホイールタイプ
車輪状のオブジェクトを取り付け、回転させて見る。ホイールが2枚や3枚のものもある。

・ドラムタイプ
オブジェクト部分に回転するドラムを取り付け、回転させて見る。

・マーブルタイプ
球状のオブジェクトを取り付け、回転させて見る。中にオイルを満たしたタイプもある。

また、オブジェクトを使用せず、周りの景色を万華鏡模様に映し出すものをテレイドスコープと呼び、万華鏡(カレイドスコープ)と区別します。

ミラーシステムの違いによる種類は、主なものに3面構造の3ミラーシステム、2面構造の2ミラーシステム、4ミラーシステム、テイパードミラーシステム、レクタンギュラーミラーシステム、ツインツーミラーシステム、サークルミラーシステムなどがあります。

私は一時期、おもちゃ屋さんで売っていたテレイドスコープにはまり、4種類程のそれを幾つも買い集めて友人たちに配り、皆で出かけては風景を眺めて楽しんでいたことがあります。
また、ワンドタイプの万華鏡のキーホルダーが欲しくてお土産屋さんを探し回ったこともありました。
数年前、京都に旅行したことがあります。主な目的は東京で見逃したヴェネツィア展の巡回展だったのですが、その会場の近くに万華鏡ミュージアムがあったので立ち寄りました。
普段見ることのない巨大な万華鏡のオブジェが幾つもあり、思いがけず楽しめました。

ただいまのロサ・アンティカでの取扱品につきましては、こちらをどうぞ。

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