Rosa†Antica(ロサ・アンティカ) - アンティーク・レトロ雑貨店店主、女優、人形作家、由良瓏砂のブログ

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08

31

00:19
Fri
2018

No.0188

「罪の滴り」解読編・後編

前・中編では作品の内容について触れましたが、今回は私が作品にどう向き合ってきたかの記録です。

私が今回「罪の滴り」で与えられた役は、イワオのアニマの片割れ、イズミ。
天使にしろ幽霊にしろイワオの妄想もしくは幻覚にしろ、人間でないこの役は私に合っていたのか、かなり悩みどころの少ない役でした。
お芝居というのは、人間同士のやり取りから生み出される感情や感覚のせめぎあいだの、関係性の変化だのを見せるものです。
しかし、天使とか幽霊というのは一方的に影響を与える側の存在で、相手から動かされるということはあまりありません。
(作品によってはあるかもしれませんが)
私たちへの演技指導は、稽古の初期段階での「台詞を相手にかけるな」など数点のみに留まりました。
また、イズミはホムラの後についていく役回りだったので、出や台詞のタイミング等、すべて相方の松岡規子さんにおんぶにだっこでした。
更に言うと、私は今まで団体の主宰として作・演出と出演を兼ねることがほとんどだったのですが、出演だけの場合に比べて数倍のタスクを抱えることになり、毎回ひどく大変な思いをしていました。
役のことだけを考えていればいいなんて、まるで夢のように恵まれた状態だと、感動さえ覚えたものでした。
しかも私の役は台詞量も多くはなく、覚える努力すら必要ないくらいだったのです。
ですので、ひたすら役に向き合うことができました。

役のプロフィールを作るにあたり、イズミの場合重要なことは「どうやってイワオに殺されたか」(これは初期段階で野中氏にも聞かれました)、「イワオとの関係」「イワオに対する感情」この辺りかと思いました。
以下の内容は、完全に私の妄想です。

殺され方に関しては、そう難しくありません。
イワオは自分の作中の殺人犯にシンクロしないと書けないのですから、過去に書いた二作のミステリのうち、一作目の時にホムラ、二作目の時にイズミを殺している筈です。
カスミの台詞によれば、二作目の「獣事件」で被害者は滅多刺しにされて殺されている。
従ってイズミの死因は、刃物による刺殺。
死体は、以前から敷地が解放されていたこの古民家の庭に埋められた。だからイワオは発覚を恐れ、印税でこの家を買い取った・・・。
「獣事件」が描かれている「カインの末裔」は、タロットの解釈違いに端を発した殺人事件を題材にしています。
イワオはこの作品の取材の為、トート・タロットを使用する占い師でメンタリストでもあるイズミの元を訪れます。
イズミと何度か接触するうちに、第一の殺人のことで苦しんでいたイワオは、イズミに救いを求めはじめます。
しかし占い師として、人間の暗部を見過ぎていたイズミは、人間嫌悪が高じて死を望んでおり、イワオをたぶらかして自分を殺させるのです。
この魔性の人物造型は、ホムラとイズミがからかうような台詞を言い合うシーンで野中氏から「小悪魔的に」と指導が入ったことで思いつきました。
死後は非常に安らかな境地に至り、イズミはイワオに対する感謝の念と共に、自分を殺させた後ろめたさも持っていて、ホムラと共に永遠の安らぎの中へとイワオを誘おうとしています。

稽古は7月から週5日で、本番の週は毎日ありました。
ただし、稽古期間中全く順調だったかというと、そうでもありませんでした。
一度夏風邪をひき、38度以上の高熱が出ました。
幸い熱は一晩で治まったものの、一度かかってから度々再発するようになった咳喘息の兆候が。
稽古中発作が出たことも何度かありました。
直前まで薬を飲んでいましたが、何とか本番までには回復することができてほっとしました。
日頃の節制がものをいったと思います。

貴重な機会を下さった野中氏をはじめ、この公演に関わった全ての方に感謝を捧げます。


打ち上げで。撮影:野中友博氏



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08

27

23:22
Mon
2018

No.0187

「罪の滴り」解読編・中編

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白い服の青年と赤い服の女のやり取りを経て、後半「Cry」が始まります。
次回作の執筆について編集者カスミから尻を叩かれている、作家イワオ(紅王国の劇作家・演出家である野中氏の分身である)。
「守護天使」と呼ばれるホムラとイズミというイワオの二人のアニマが時折現れ、執筆の邪魔(?)をします。
しかし実は二人は、作中の殺人犯にシンクロしないと書けないイワオが、以前殺した女性たちの霊で、ラストでカスミも殺されて彼女たちの仲間入りをしますが、三人揃ってイワオを取り殺す、というお話です。

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イワオによって全てが始まったとして強調されている1995年は、阪神淡路大震災と『地下鉄サリン事件』が起こった年であり、「新世紀エヴァンゲリオン」の放映が始まった年。
そしてもう一つこの作品で大きな意味を持つ、『神戸連続児童殺傷事件』は、2年後の1997年に起きています。
作中でイワオが執筆しているのは、2002年に起きた『北九州監禁殺人事件』をモチーフとした作品。
イワオの過去の作品としてカスミが言及している「使徒事件」は、『渋谷区短大生遺体切断事件』をモチーフとした紅王国の2009年の上演作品「我が名はレギオン」、「獣事件」は『秋葉原通り魔事件』をモチーフとした未発表の戯曲「カインの末裔」を指しています。
これら現実の事件に関しては、私も以前から興味があり、色々と調べてもいましたし、今回の上演にあたって改めて様々な情報を収集し読み込みました。
そしてイワオと同じく、『北九州監禁殺人事件』及び類似の事件である『尼崎事件』を最も不気味なものに感じました。
家族をお互いに疑心暗鬼になるように仕向け、殺し合いをさせるという部分にです。
最も、人間の精神の脆弱さを考えると、それすらも不思議なことではないのかも知れません。

魔術師、タロット占い師としての顔も持つ野中氏の作品らしく、道具立ても揃っていて、ホムラ・イズミ・カスミ・イワオは万物の構成要素とされる四大を表しています。
また、イワオの作品中で同胞団の人々の呼び名のイニシャルとなっているのは、シスターM=ミカエル(火)、シスターG=ガブリエル(水)、マザーU=ウリエル(土)、ブラザーL=ラファエル(風)と、やはり四大に対応する天使名となっています。
野中氏はプロテスタントのクリスチャンでもあるので、赤い服の女と白い服の青年の会話には、聖書からの引用が多く用いられています。
「原罪の実」はもちろん、アダムとイヴが食べた、エデンの園の中央に生えていた「知恵の木」の実です。
物語のラストの女の問い掛け「お前は誰だ?」に対して青年が「罪人だ」と答えるのは、神から禁じられていたこの実を食べることで、人間が原罪を背負い、楽園を追放されたというところから来ています。
また、聖書には「姦通の女」のエピソードがあります。
律法学者たちがイエスを試す為に、姦通を犯した女を連れてきて、律法に従い石打ちの刑に処すべきかと尋ねます。
イエスは「あなた方の中で罪を犯したことの無い者だけが、この女に石を投げよ」と答えます。
それを聞いた人々は、一人また一人と去って行き、最後に女とイエスだけが残り、イエスも女を許すのです。
白い服の青年の「殺せない。そんな資格はない。誰にだってない」は、このエピソードを踏まえたものです。



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「罪の滴り」では、野中氏の音楽への拘りも十全に盛り込まれています。
客入れの30分間、眠り続ける白い服の青年の子守唄の如く流れていたのは、グレゴリオ聖歌のレクイエムの一部、続唱(セクエンツィア)、通称「怒りの日」。
最後の審判を歌ったものです。
全編(「零れた女」を除く)を通じて流れるのは、バッハのオルガン曲。それも、場所によってアレンジ違いを流すというこだわり。

これだけ宗教色を前面に押し出しているにも拘わらず、いやだからこそ、かも知れませんが、「Cry」ではホムラとイズミが「~もない」のリフレインで徹底したニヒリズムを訴えかけます。
イワオのラストの台詞「この世に神はいない!」に度肝を抜かれました。
私の友人の一人はかつて「死後、自分の存在が何も無くなるということ程怖いものはない」と言いました。
また別の友人は「死後の世界があるなんて耐えられない。一切合財消滅して欲しい」と言いました。
それぞれの考え方が、現世での生の在り方に反映されていて、非常に興味深く感じたものでした。
しかし、死後の世界を信じるにせよ信じないにせよ、死んでみないことには何も分からないのです。
それであれば、今この生を精一杯生きること。
私たちにできるのは、それしかないのではないでしょうか。

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撮影は全て野中友博氏



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08

22

23:42
Wed
2018

No.0186

「罪の滴り」解読編・前編

演劇実験室∴紅王国+白狐舎公演『罪の滴り』、昨日無事千秋楽を迎えました。
最終日は見事に晴れたのは良かったのですが、初日以降30度以下を保っていた気温が再び上昇、最高気温33度の暑さに。
客席は随分暑かったと思います。
満席で入れなかったお客様もいらしたようで、申し訳なかったです。


会場の古民家、おかっぱちゃんハウス
「おかっぱちゃん」は主宰者のイラストレーターBoojilさんの生み出したキャラクターです。

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敷地内にはお稲荷さんが祀られていて、白狐舎の白井さんが毎日お参りをしていました。

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「零れた女」で女がシェアハウスにする為にここを借りる決め手とされたテラス。

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「Cry」でホムラとイズミが現れる橋掛かりとなった回廊。

ご観劇のお客様の評判は概ね上々だったようですが、中には難解だったとか、エヴァンゲリオンを観ていないのでその部分が分からなかった、などのご意見も。
そこで、蛇足であることは重々承知の上、作品の内容について少々触れてみたいと思います。
(私の解釈が入りますので、劇作家の意図とは異なる部分もあるかも知れません。ご了承下さい)

まず、全体の構成ですが、白狐舎による「零れた女」と、紅王国による「Cry」この2つの作品を、幕間劇「OVERTURE」「INTERLUDE」「CODA」が繋ぐ、という構造。
余命僅かな男(白い服の青年)が自分の命を三億円で売りに出しているところに、天使マラキムを名乗る赤い服の女が現れます。
三億円の代償に、罪人を殺せと青年を煽る赤い服の女。
「零れた女」に会え、と言い残して去ってゆきます。

白狐舎「零れた女」は女と男の対話劇で、内容からオウム真理教の菊池直子と高橋克也のことと分かります。
(作劇上の脚色はされており、例えば高橋被告の判決は無期懲役で、死刑にはなっていません)
とても良く出来た脚本で、私は合同稽古で拝見する度に涙していました。
「零れた女」の意味は、一つにはオウムの一連の事件で起訴された人々の中で、有罪判決から零れた、ということかと思いますが、無罪となり自由の身になっても彼女の元には罪を糾弾する手紙や電話が届きます。
この脚本の中で一番のミステリーは「男は何に怯えていたのか」ということです。
私の解釈では、男が恐れていたのはエディプス・コンプレックスの完成であり、父亡き後、それを阻止する為に尊師への帰依を続行したのではないかと思えるのです。
その怯え故にか、逮捕後、男は自分の無罪に対する確信すら揺らいでいきます。
対照的に女は無罪を確信し、既に信仰も捨てている。にも拘らず、一旦教団と関わった事実は動かせず、元信者たちは教団の罪を償い続けなければならない。
女に別れを告げ、刑場へと向かう男を引き立てて行く刑務官は、白い服の青年です。
稽古中、タイトルの上がっていた「13階段」や「休暇」などの映画や、元刑務官のインタビュー映像を観ました。
死刑制度の存置を被害者遺族の感情的な見地から語られることがしばしばありますが、死刑とは国家による殺人であるという本質を見過ごしてはならない、と思います。

長くなりますので、続きはまた。



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08

20

01:16
Mon
2018

No.0185

「罪の滴り」絶賛公演中!

以前告知致しました(こちら)、演劇実験室∴紅王国+白狐舎公演『罪の滴り』、現在公演中です。
今回は古民家での実験公演ということで、期間も短く18日から21日までの4日間のみ5ステージとなり、残すところ3ステージ。
有難いことに20日の昼以外満席となり、キャンセル待ちのお客様も出ております。
今までのところキャンセル及び増席で何とかお断りせずに済んでいる状態です。
初日は充分に緊張感ある幕開けとなりました。
打上げにはお客様も入れて20数名が参加し、盛り上がりました。


一人カメラ目線なのが、紅王国主宰 野中氏。

2日目はどうしても気持ちに緩みが出てしまうのですよね。
分かっていたので気をつけてはいたのですが、私も一箇所ちょっとミスをしてしまいました・・・。
それでも、感動して泣けたなどのご感想を頂き、とても嬉しかったです。

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ご来場下さったお馴染みのお客様たちと。

今回の上演に際しては、主宰者、出演者、スタッフ一同並々ならぬ覚悟を持って挑んでいます。
それに関しては野中氏によるFacebookの記事を読んで頂くのがいいかも知れません。
とにかく、恐らくは今回限りになるであろう貴重な公演です。
全身全霊を以て、最後まで駆け抜けたいと思います。

お芝居を観たい!というかたはこちら↓



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08

16

11:14
Thu
2018

No.0184

グリーンスムージー探究

以前相方がスムージーを作ろうと、ブレンダーを購入しました。
豆乳で作ったのですが、胃腸が弱い相方はそれでお腹を壊してしまい、以降ブレンダーはあまり出番がないまま眠っていました。

先日、吉祥寺第一ホテルのビュッフェに紫と緑の2色のスムージーがあり、それを飲んでみたところ、とても美味しかったのです。
家ではなるべく自炊を心掛けてはおりますが、丼ものや一皿料理ばかりで、特に野菜は不足しがちです。
よし、スムージーで野菜を摂るようにしよう。
そう思い立ち、スーパーへ。

葉もの野菜を見ると、ホウレンソウや小松菜が季節外れなのか、結構高いのです。
他に何か、と探してみると、ツルムラサキがありました。
栄養もありそうだしこれだ、と購入。
帰ってバナナ、人参、喉に良さそうな生姜、甘味として蜂蜜なども入れて、早速作ってみました。


バナナ、ツルムラサキ、人参、生姜、胡麻、蜂蜜

飲んでみたところ、ツルムラサキの癖が気になり、お世辞にも美味しいとは言えない出来栄え。
相方は生姜に刺激が苦手だと半分以上残してしまったので、その分も合わせて何とか飲み下しました。
やっぱりホウレンソウや小松菜じゃないとダメかな?と買ってこようと思ったら、相方がホウレンソウはシュウ酸が多いからやめた方が良いといいます。
そこで小松菜と、甘くて癖のなさそうなイエローパプリカを購入。
飲みやすいかと思い、ヨーグルトも入れて作ってみたのですが、小松菜が結構癖あって前回以上にきつい・・・。
薬かな?と思いながら飲み下したのですが、相方はなぜか全部飲んでくれました。

次に、小松菜の量を少な目にし、バナナの他にキウイを入れたレシピを試したら、少し飲みやすくなりました。
ケールを勧めて下さる方がいらしたので、スーパーで探しましたが見当たらず。
代わりに癖がなさそうな豆苗と、試してみたいと思っていたアボカド、トマトを購入。
ヨーグルトも入れて作ってみたら、まるでムースのような仕上がり。

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バナナ、豆苗、アボカド、トマト、人参、ヨーグルト、アーモンド、胡麻、蜂蜜

これはこれでありかと思ったのですが、相方はヨーグルトを入れたレシピもいまいち苦手らしく、「最初の方が良かった。段々スムージーからかけ離れていっている」との感想。
結構人によって味覚って違うんだ、と思いながら、いつも行かないスーパーに寄ってみたところ、苦味が少ないというカリーノケールというのを発見!
ドラゴンフルーツも買ったので、折角ならグラノーラヨーグルト用に常備しているスーパーフードも色々入れて作ってみたところ!
初めて、美味しいと思えるスムージーが出来上がりました。

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バナナ、ドラゴンフルーツ、カリーノケール、チアシード、キヌア、蜂蜜

今まで試して分かったのは、
・バナナ、水、蜂蜜は必須。
・人参はうちのブレンダーだと塊が残りやすいのでNG。
・ヨーグルトなどの乳製品、ナッツは相方が苦手なので入れない。
・葉もの野菜は栄養価と味の点で、カリーノケールがベスト
あくまでも、うちのレシピでは、ということですが。

たまにはグリーンスムージー以外も作ってみよう、と、フルーツのみで作ってみました。

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バナナ、桃、林檎、キウイフルーツ、牛乳、シナモン、蜂蜜、カカオニブ

普通に美味しかったのですが、相方はキウイの酸味がダメだったみたい。
本当に人によって違うんですね。
今度は柑橘系や、ベリー系も試してみようと思います。

こんなお手軽な商品も↓



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08

12

02:21
Sun
2018

No.0183

上野骨董市と盛り沢山な一日

8/10、マンタムさんに頼まれて上野骨董市はアウトローブラザーズのお留守番に行ってきました。
今年の夏はずっとそうですが、この日も台風一過の蒸し暑い日。
アルバイトを早退して山手線に乗ろうとしたところで、あれ、外回りで良かったんだっけ?と躊躇し一台乗り過ごす・・・。
何となく東の方は内回りな気がしちゃうんですよね。実際にはそこまで所要時間に差が無かったりもしますが。
あと2駅くらいというところで、乗り込んできた気障な感じのお兄さんにナンパされる事案が。
でも、ものすごくストレートだったので逆に好感が持てました。むしろ自分の曖昧な態度にうんざり。
「連絡先交換しない?」に「いえ、それはちょっと」みたいにごにょごにょ言ってたらサッと立ち去っていったんですが、きっぱり断れば良かったです。

現場に到着したのは14時を少し回ったくらい。
アウトローブラザーズのテントを開けるが早いか、近寄ってくるお客さん候補の人々。
平日昼間とあって人はそんなに多くありませんが、さすが日本有数の観光地、外国人の姿が目立ちます。
やはり盗難もありますので、お客さんの動きにはそれとなく注意しつつ、商品の整理をしたりその辺を片付けたり。



一人、買い物はしなさそうなのですが色々な品物を手にとっては眺めているおじさんが居ました。
古物のお客様にはこういう方、たまにいます。
中には単に話がしたいのか、ずっと喋ってる人もいるのですが、この人はたまに何か聞いてくるくらい。
サクラっぽいお客も結構有難いものなので、注意は怠ることなく、ぼつぼつ会話してました。
商品は値札の付いていないものも多いので、お客様から値段を聞かれたらマンタムさんに電話して確認し、何点か販売。
そのうち件のおじさんが「ハイ、倒れないように」と、いつの間にか手にしていた袋を渡してくれたのです。
中にはコンビニの、氷の入ったプラカップとポカリスエットのペットボトル。
わざわざ買ってきて下さったのです。気遣いに感謝し、有難く頂きました。
美術館帰りに寄って下さった文化村のY氏もスタバのコーヒーフラペチーノを差し入れて下さいました。
Y氏と待ち合わせていたモデルのお嬢さんが、衣装用にドレスと襦袢をお買い上げ。よくお似合いでした。
女性のお洋服やアクセサリは、似合う方の元に行くと本当に嬉しいんですよね。
それにしても、設営の時は長袖・ロングスカート・帽子・マスクで防備してたんですが、この日は油断して軽装だったので、日差しが結構辛かったです。



19時の閉店に向けて徐々に片付けていたのですが、18時50分くらいに若い白人女性が蓋付きのお茶碗のお値段を聞いてきました。
電話で値段を確かめると、それと合わせて計3つのお茶碗を購入されました。
割れ物ですから袋に突っ込むだけという訳にはいきません。
間に合わせの道具で何とか梱包し、お店を閉めたらもう閉店予定時間を40分程過ぎていました。
来週から始まる舞台の稽古場へ急がねばなりません。稽古場へは電車を乗り継いで1時間ほど。とりあえず予定より遅れる旨を連絡しました。
新宿で小田急線の改札を通ってから「あ、京王線だったっけ」と思い直し、駅員さんに説明して入場記録を消してもらい、京王線へ。
ところが無事京王線に乗り込み、駅名表示を確認すると、降りるはずの駅がありません!
何てことでしょう。電車は小田急線で合っていたのです。
仕方なく明大前で井の頭線に乗り換え、下北沢で小田急線に乗り換えました。
更に、充電器の充電が切れてしまいスマホの充電ができず、更に遅れるとの連絡もできず。
ほうほうの体で稽古場に辿り着き、最後の最後で稽古に参加。

帰りに眞澄さんの顔を見ようと、古代楼へ寄ったところ、隣のお店に居てもうすぐ戻るとのこと。
既に飲んでいた男性二人の間に座らせてもらい、シークヮーサーのソーダを頂きました。
男性の一人が「タイユバン・ロブションに行きたかった」と話していたので、今の1階の方には行ったことあります、などと言っていたら、フレンチ・レストランの話に。
ロアラブッシュやクレッセントの建物が好きだと話すと「良い物食べてるね」「私貧乏役者ですから、とか言いそうなのにがっつり食いついてくるんだ」と面白がって下さいました。
「自分のお金で行ってるみたいな顔してー」とも言われましたが、自分のお金で行ってるんですけどね・・・。
(フレンチレストランについてのブログはこちら参照)
更に舞台にも興味を持って下さり、なんとその場でチケットを購入して下さいました。
普段バーなどに行くことが殆どないので、こういう場での出会いや会話がとても新鮮でした。

かなり遅くなってから眞澄さんが戻ってきて、ご挨拶してから古代楼を離脱。
そして、帰りの電車ではまさか間違えることはあるまいと思っていたのに、またしてもミス。
急行に乗れば良かったところを、降りる駅を思い違いし一台見送って各駅停車に乗ってしまったのです。
電車運が悪すぎる日でしたが、色々な経験ができて非常に刺激的な一日でした。

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08

05

12:36
Sun
2018

No.0182

イメージフォーラム・フェスティバル2018 京都特別プログラム

MONT★SUCHTで撮影した短編映画「マッチ箱劇場~箱宇宙~」の、イメージフォーラム・フェスティバル京都特別プログラムでの上映が決定致しました。
4月に高円寺アンノウンシアターにて上映会を開催して、その時のプログラム6作品中4作品の監督が関西出身と知り、関西でも上映会を開催したいと思っていたのですが、その前に思わぬ形での上映が決まり、感激しております。
上演されるのはV2プログラムです。8/23(木)19:00の回だけなのですが、他の作品も恐らく見応え充分かと思いますので、是非お運び下さいませ。
4月の上映会についてはこちら① 、「マッチ箱劇場~箱宇宙~」についてはこちらの記事もご参照下さいね。
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映像アートの祭典「イメージフォーラム・フェスティバル」を今年も東京開催を皮切りに、京都、名古屋、横浜の全国4都市で開催します。
1987年からスタートし、本年が32回目となる映像アートの祭典。今年も世界の最前線から刺激的な映映像作品が揃いました。
長短編合わせて103本の作品を上映。ほぼ全てがここでしか見ることのできない貴重な作品です。

イメージフォーラム・フェスティバルは、映像のさまざまな最新表現を通して、これからの芸術表現、メディア環境を含める社会のありかたについて考える場を提供する映像祭です。
国内外の優れた最先端の映像作品の上映、映像作家やキュレーターとの対話やレクチャーによって、多くの人に映像により近く、深く触れる機会を創出する試みを行ないます。

●2018年のテーマ:「ヴォイセズ」
地域・性別・政治的信条・経済状況など、様々な状態に生きる多様な個人の存在証明としての“声”にフォーカスします。

●新たに生まれ変わった公募部門とメイン会場
これまでの国内のみを対象としていた公募部門の対象地域を日本、中国、韓国、台湾へと広げ、新たに「東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション」部門を設立。
本部門には計451作品の応募がありました。厳正なる第1次、第2次審査の結果、23作品がノミネート選出され、会場にて上映されます。
フェスティバル期間中に行われる最終審査によって、大賞を含む入賞5作品を決定、8月12日の授賞式で発表します。
また、フェスティバルのメイン会場を、東京のアートシーンを牽引する複合文化施設、スパイラルへと移し、美術・ファッション・建築・パフォーマンス・アートと映像の、より横断的な出逢いの場として機能することを目指します。

●オープニング作品は奇才ヤン・シュヴァンクマイエル最新にして“最後の”作品『蟲(むし)』
世界を代表するアニメーション作家で、シュルレアリスムの大家、アートやファッション分野にも多大な影響を及ぼすヤン・シュヴァンクマイエルの新作長編『蟲』をオープニング作品として上映。
「ロボット」のカレル・チャペックの戯曲をベースに、人間が虫となり、虫が人間となる奇妙な世界が展開します。

●「エクスペリメンタル・パノラマ」部門
ケイト・ブランシェットが1人13役に挑む『マニフェスト』など、世界の映画祭や美術展で話題の映像作品を紹介
世界の話題作を集めた「エクスペリメンタル・パノラマ」部門では、アカデミー賞女優のケイト・ブランシェットが、1人13役に挑戦した『マニフェスト』、革新的な音楽と過激な表現で物議を醸すアーティストM.I.A.を追った音楽ドキュメンタリー作品『マタンギ/マヤ/M.I.A.』や、パリ人肉事件の佐川一政を描いたハーヴァード大学感覚民族誌学ラボによる新作『カニバ』などを上映。
また、日本でほとんど紹介されることのない現代インドの映像アートシーンについて上映とトークを行います。

●「フィルム・メーカーズ・イン・フォーカス」部門
映画・演劇・美術・テレビ・政治活動など縦横無尽に活躍したアーティスト、クリストフ・シュリンゲンジーフを特集
歴史的に重要な映像作家にフォーカスを当てる「フィルム・メーカーズ・イン・フォーカス」部門では、当初カルト映画作家として名を馳せ、演劇や社会的パフォーマンス、現代美術やテレビの世界へと活動を広げながら、2010年に惜しくもこの世を去ったドイツのクリストフ・シュリンゲンジーフの回顧プログラム「挑発する生 クリストフ・シュリンゲンジーフ」を行います。
また、2017年の死後も国内外で再評価が進んでいる写真家・山崎博の映像作品を集めた追悼特集プログラム、オーストリア・アヴァンギャルド映画の巨匠クルト・クレンにもスポットを当て特集上映を行います。

●映像をよりよく知るための充実したシンポジウム・トークイベント
世界の映像プログラマーやキュレーターが、映像表現の最前線を紹介するティーチ・イン「ミート・ザ・キュレーターズ」、インディペンデント映画上映企画者のためのシンポジウム、また上映作品の解説の役割を果たすレクチャーなどトークイベントも数多く開催されます。また、上映会場では作家の質疑応答も行い、観客とのコミュニケーションも活発に行われます。

主催:イメージフォーラム
共催:ゲーテ・インスティトゥート東京(挑発する生 クリストフ・シュリンゲンジーフ)
助成:芸術文化振興基金助成事業
協賛:株式会社ダゲレオ出版
協力:オーストリア大使館/オーストリア文化フォーラム/渋谷東急REIホテル
会場協力:株式会社ワコールアートセンター
後援:カナダ大使館、ベルギー王国大使館

会場・会期:スパイラルホール 8月8日(水)〜12日(日)
シアター・イメージフォーラム 8月4日(土)〜12日(日)
〈京都〉京都芸術センター:8月21日(火)〜24日(金)

【京都】京都芸術センター

京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2
TEL:075-213-1000
※地下鉄烏丸線「四条駅」、阪急京都線「烏丸駅」22・24番出口より徒歩5分。駐車場はございません。公共交通機関をご利用ください。
http://www.kac.or.jp
 
◎入場料(消費税込)

■会期中販売
【1回券】一般1,200円/学生800円/イメージフォーラム会員1,000円
【4回券】一般3,200円/学生2,000円
【フリーパス】一般6,000円/学生4,000円
 
チケットぴあ、ローソンチケットなどで特別鑑賞券を発売中!
■特別鑑賞
【1回券】1,000円
【4回券】3,200円
【フリーパス】6,000円
チケットぴあ TEL:0570-02-9999 Pコード:467-653
ローソンチケット TEL:0570-000-777
Lコード:京都52149

※自由席・各回入替制
※4回券、フリーパス券はお一人様用です。複数名ではお使いになれません。

■チケットは、京都、横浜、名古屋の3会場共通でご使用になれます。
■各プログラムは上映開始15分前に開場します。
■各会場で一部上映のない作品があります。ご注意ください。
■若干の上映作品の変更、上映順、上映フォーマットの変更が生じる場合もあります。予めご了承ください。

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