No.0330
江ノ島遠足
昨年は瞳ちゃん、ゆみちゃんと鎌倉の海に遊びに行きましたが、コロナ禍の今年は海にも山にも行けていません。
これでは夏が終わらない!と、8月終わりの日曜、瞳ちゃんと急遽海に行く予定を立てました。
実は父の誕生日が8月27日で、実家にお祝いに行こうかなとも思っていたのですが、海と両方は無理か、と諦めていました。
でも前夜と当日朝、瞳ちゃんにLINEしても返事がありません。
それではやっぱり実家に行こう、と母にSMSを送ると、父は峯山の整備に行っているとのこと。
まあプレゼントだけでも渡しに行こうかな、と、鎌倉へと向かいました。
電車の中で瞳ちゃんから「今起きた!」とLINE。
後で江ノ島で落ち合う手筈を決めます。
昼前に鎌倉に着き、父が好きそうなものということで、駅前の「元祖まぐろ漬 羽床総本店羽床」というお店で、魚の味噌漬けを買いました。
バスが少なかったので徒歩で向かおうと、ぶらぶら歩いていると、母から「早く来て」と催促のメッセージが。
峯山に寄ろうかとも思っていたのですが、そう聞いて早足で家へ向かいました。

このトンネルの上が峯山です。
家に着いたら、母がお饂飩と天麩羅を用意してくれていました。

父のお祝いを渡し、いつものお小言(なぜ親ってお小言が好きなのでしょう)を聞きながら、甘酒とお饂飩を頂き、1時間程で退去。
江ノ島へは、バスで向かいます。
時間があったら鎌倉山まで歩いても良いのですが、そんなに時間がないのが残念。
バス停に着いた途端、ちょうどバスが来たので乗り込みます。
鎌倉山はかつての別荘地ということもあって、立派な門構えの邸宅が多く、中には廃墟になっているところもあり、実家にいた頃はよく「こんなところに住めたら素敵だろうな」と想像しながら散策していました。
個人でやっている、少し高級な食べ物屋さんや雑貨屋さんがぽつぽつとあり、そんなお店に立ち寄りつつお散歩するのもとても楽しいのです。
今となっては、実家でさえ毎日が別荘地で暮らしているような優雅さを感じられて、羨ましく思いますが、実際に生活しているとその有難みにも気付きにくいんですよね。
鬱蒼とした木々の間を抜けてロータリーに出ると、抜けるような青空。

運転手さんに「乗り継ぎ券」というものを貰って降ります。
ここでバスを乗り換えるのです。
ロータリーにかつてあった「サンルイ島」という洋菓子屋さんは、「鎌倉山倶楽部」というティーサロンに変わっていました。
15分程で、江ノ島行きのバスが来ました。乗るのは、随分久しぶりです。
しばらく、モノレールの下を走ります。
西鎌倉の山を越え、龍口寺まで出ると、江ノ電の線路が現れます。
そしていよいよ、海です!
湘南に帰ってきたんだ、という実感を噛み締めます。
この辺りから道が混み始めたので、江ノ島の中までは行かず、海岸で降りることに。
ぎらぎらとした照り返しが、目を射る湘南の青い海。
夏の終わりとは到底思えない眩さです。
首尾よく瞳ちゃんと落ち合い、まずはご飯を食べよう、と弁天橋を渡って江ノ島へ。

島に入ってすぐの建物の2階ににある、魚見亭というお店に入りました。

瞳ちゃんは何はともあれビール、とお刺身と焼き蛤。私はお昼を頂いたばかりなので、カニ汁だけ頼みました。

腹ごしらえしてから、江ノ島の岩屋に向かって歩きます。
お土産物屋さんを冷やかしていたら、丸いたこせんべいやかにせんべいの中に、まるで水槽みたいな青の中にカラフルな魚たちの泳ぐおせんべいを発見。
これは気になる・・・と思いつつも、お土産を買うのは後にしよう、と思い直して先へ。
江島神社の、色鮮やかなお宮が次々に現れます。

五頭龍と弁財天のレリーフ。
石段が結構あるのですが、エスカー(有料のエスカレーター)には乗らず、歩いていきました。
瞳ちゃんがサンダルで歩きづらそうだったので、途中からは休み休み進みました。
頂上には植物園があるのですが、ここは新しくなってからまだ入ったことがないので、いつかと思いながら横目で通り過ぎます。
ここから、道は下り坂に。
私はカメラも持ってきていたのですが、何しろ暑くてカメラを取り出すのも億劫です。
でも「山二つ」と呼ばれる絶景ポイントに面した廃屋は、あまりに格好良くて看過できませんでした。


稚児ヶ淵という岩場まで来ると、岩屋まではあと一歩。
実はこの岩屋も、リニューアルオープンしてからまだ入ったことがありませんでした。
子供の頃は立入禁止とはいえ、ロープをすり抜けて岩屋に入ることが出来たのですが、橋も朽ちてきたりと危険になった為、バリケードが厳重になり、誰も入ることができなくなりました。
その後整備され、観光地としてオープンしたのが1993年。
整備された洞窟なんて、とちょっとがっかりして、岩屋の入口に観光客が列を作っているのを眺めていたものです。
そんな岩屋に、子供の頃ぶりに入ることになったのです。
コロナの為多少の入場制限はしていたものの、列はスムースに進みました。
最初の通路には、岩屋に纏わる五頭龍伝説についての解説板が並びます。
知らなかったことが沢山あり、これまで身近だと思っていた江ノ島のことを、ろくに知らなかったのだと気付かされました。
その先の広間には浅い池が広がり、与謝野晶子の句碑が立っていました。

奥に進むにつれ、天井は低くなっていきます。
通路の脇に並ぶ石仏の前にアクリル板が設置されているのが無粋に思われますが、心無い悪戯をする人が多いのでしょう。
岩屋では役小角や弘法大師、日蓮上人が修行したというのも、知らなかったことでした。
富士山まで通じていると言われている洞穴は二股になっています。


日蓮寝姿石と社が設置された場所でひとまず参路は終わっていて、ここから道は第二岩屋へと向かいます。
第二岩屋には、赤紫色のライトに照らされた、龍の像が設置されていました。

クトゥルーと同一視される九頭竜の伝説は日本各地にありますが、ここ江ノ島に伝わる龍は五頭龍。
ですが、今まで江ノ島で見たどの龍の像も、頭は一つでした。あと四つの頭はどこへ行ってしまったのか。
どこか分かりにくいところに小さな頭がついているのか。それとも名前が五頭龍なだけで実際の頭は一つなのか?謎です。
岩屋を出て、岩場で水に入って遊びます。

でもフジツボがびっしり着いた岩は、裸足で歩くと痛いのです。


夢中になって蟹を探す瞳ちゃんが可愛かったです(笑)
蟹と戯れたりしてある程度遊んでから、今度は海岸に行こう、ということになりました。
遊覧船「べんてん丸」は400円で、弁天橋のたもとまで帰れます。
去年横浜の工場夜景クルーズで乗ったサンタ バルカ号や、恵那峡の遊覧船を思い出しました。
それから江ノ島海岸で、海に入って、瞳ちゃんはビールを飲みながら沖を眺めていました。

私はしばらく海に入ってから、戻ってこない瞳ちゃんを待ちつつ砂浜でうとうと。
自然に抱かれる、とはこのことで、とても気持ちよく眠れました。

帰り際、空に不思議な雲が出ているのを発見。

後で知りましたが、「かなとこ雲」というのだそうです。
アロハテーブルに立ち寄ってお茶。
私はブラウニー・バナナショコラとコーヒーを頼みました。

そして、インダストリアル・ダイエットメンバーのききちゃんがドラムをつとめる「それ以染に」のライブを観に、銀座300BAR 5丁目店へ。
ギターボーカルは、画家でもあるたかし君です。
ライブは気持ちよく乗れましたが、やはり演者と客席の間にあるシールドが邪魔。
音もこもるしプレイヤーの姿もよく見えないので、シールドに邪魔されないようしゃがんで見てました。
これでもう、今年の夏は満喫した、と言っても過言ではありません。
一つだけ、水着で海に入れなかったのは心残り。
来年の楽しみに取っておこうと思います。
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