No.0114
何が売れるのか?
古物商に限らず、物販に携わる人の間で「何が売れるのか?」というのは永遠の課題ではないかと思います。世の中にはマーケティングに関する情報が溢れかえっています。
何が売れるのか分かれば苦労はしませんし、誰でも成功者になれてしまいます。
が、簡単には答えが出ないことだからこそ、人々は何とかしてそれを分析したり予測したり操作したりしようとするのでしょう。
古物商に関して言えば、ある程度の経験を積めば「何が売れるのか」は大体のところは予想できます。
カメラや腕時計の山があれば、中高年の男性客の多くが足を止めますし、指輪や紙もの、レース類は女性の多くを惹き付けます。
古い洋書は男女問わず人気です。
でも、それだけではないのです。商品の中に全くそぐわないジャンルの品物がぽつんとある時、多くの場合はそれは見過ごされてしまいます。それに目を付けるのは同業者です。
例えばいつもアンティークフェアin新宿でお隣のブースになるDoilyさんの専門は、レースを中心とする手芸用品。
ブースの前は常に人だかりがしています。
レースは商品として繊細で美しく、しかも嵩張らないのが魅力的なので、私もたまに仕入れることがあります。
でも、レースはロサ・アンティカのブースの中で、上手く見せられるスペースを見つけることができないのです。
結局他の商品に埋もれてしまい、ほとんど手に取られる事もないままになってしまいます。
このアンティークレースはロサ・アンティカの在庫の中で、最古の部類に入ります。写真の日付は6年前でした。

つまり、そのジャンルの商品の豊富な在庫と商品知識がないと、人気のある品物とはいえ上手く売れないということも有り得るのです。
ジュモーの人形は人気がありますが、ジュモーといってもレプリカもありますし、ドレスやウィッグがオリジナルでなければ価値が下がります。
仕入れの際にその辺りも見極めることができなければ、仕入れ値が高いのか安いのかどうかも、いくらで販売するのが適当かも分からないでしょう。
ネットオークションなどでヨーロッパでお土産物として売っているようなビスクドールに法外な値段がついているのを見て、可笑しくなることがあります。
商品の仕入れには、大量に安く買い付ける場合と、少し割高でも一点ずつ買い付けを行う場合とがありますが、売れそうだと見積もって一点買いしても、それがなかなか売れずに残ってしまうこともあります。
気に入っているものがあまりに売れないと、自分用にしてしまうことも・・・。
この、ロイヤルチューダーの台付き皿もそんな一つです。
いつか、良いご縁がありますように・・・。

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