No.0196
ケストナードールと花嫁
気合を入れて臨んだ今回のアンティークフェアin新宿。前回は開場時間の半分以上を相方に任せ切りでしたが、今回は仕事を休んで搬入日を含めた四日間、ずっと在店しました。
逆に相方は風邪をひいて寝込んでしまい、殆ど手を借りられず。
相方が自分で仕入れた商品の持ち出しを渋るので、欲しい人の手に渡って欲しい、と訴えたところ、「自分だってそうだ、ネットで購入してくれた人が届いた時に傷んでいたりしてがっかりして欲しくない。相手の喜ぶ顔まで想像して、梱包しているんだから」と言われ、胸を打たれました。
お客様相手の商売で、一番大事なことだと思ったからです。
それで、アンティークフェアに持っていくものは自分で仕入れることにしようと考えました。
人形にリネン類、マンタムさんのところで仕入れたガラス瓶や木彫、雑貨類。
それに、仕入れたまま仕分けせず、自家用のものと混ぜていたレース・ビーズ類も袋詰めにしました。
絵画は、大きいものはまずはけないので置いていくことにしました。
荷造りからほぼ一人で作業し、搬入日に終わらなかったので初日も1時間程早めに開場入りし、何とかディスプレイ終了。

初日の反応はまずまずでした。
アクセサリではやはりリングが人気でした。一方、ネックレスやペンダント、ブローチはいつものことながら全く売れず。
また、失敗もありました。
キャンバスのみの油絵があったのですが、他の商品の値札がくっついてしまっていたようで、1/10のお値段で売る羽目に・・・。
それでも仕方ないと思ってしまうくらい、絵は売れないのです。
それから、袋詰めしたビーズは以前100円で出していたものを思い切って50円にしてみたのですが、スワロフスキーやジェット等の高級ビーズが数十個も入った袋が混ざっていて、最初に目を留めたお客様が纏めて購入されました。
しまった、と思ったものの、そのお客様が「こんなにお安くて・・・」と恐縮しながら買っていかれたので、お好きな方の手に渡るならいいか、と思い直しました。

あまり持っていけなかったとはいえ、宝石箱・オルゴールに目を留める方は多く、特にファベルジェのイースターエッグのレプリカ(こちら参照)とウェッジウッドのジャスパー風のカメオのコンパクトはかなりの方が手に取られました。
2日目にいらした骨董市について卒論を書く予定だというお嬢さんは、ご友人へのプレゼントを選びたいというので、在庫の写真をお見せしてリクエストして頂いた4個を翌日にお持ちしました。
目をキラキラさせて「全部可愛いですね!選べないー!!」と仰る様子がとても可愛らしかったです。
また、2日目にいらした家族3人連れもオルゴールに目を留め、お嬢さんがサンキョーの蝶が羽を羽ばたかせるオルゴール(こちらの3枚目)に心惹かれた様子をしつつ、一旦離れられました。
しばらくしてまたいらっしゃり、魅せられたようにずっと眺めているのですが、お勧めしても「お金が無い・・・」と仰るのです。
可哀想になってかなりお値引きし、結局お母様がお支払いされたのですが、本当に嬉しそうだったのでこちらも嬉しくなりました。
しかし何と言っても感動したのは、何故か今までずっと残ってしまっていたこちらのケストナーちゃんと、一人のお客様の出会いの場面でした。
吸い寄せられるように近寄ってきてこの子を眺める女性のお客様に、お人形の説明をしていたところ「ドレスも可愛いですね」と言われ、「この子に似合いますよね。たぶん新しいものだとは思いますけれど」と言うと、「私が結婚式に着たドレスとそっくりなんです。襟元も、両脇のレースも。髪も髪型は違うけれど金髪でした」と仰るのです。
是非お写真見たいです!と告げると、携帯に入っていたお写真を探して見せて下さいました。
GUNNE SAXのビンテージのウエディングドレスが本当にお似合いで、素敵でした。そして、この子頂きます、と。
こちらが緊張して、梱包しながら汗が吹き出てしまいました。
「椅子も頂けますか?」と言われ、非売品だったのですがお祝いのつもりでお安くお譲りしました。
その方はビスクドールが昔から好きだったけれど、入手するのは初めてとのこと。
「運命ってあるんですね」のお言葉に、この子はこの方のところに行く為にうちに来たんだなあ、と、得も言われぬ感動を覚えました。
ロサ・アンティカを始めて、間違いなく一番嬉しかった瞬間です。
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