No.0217
金の海に浸る夢
初夢で一富士二鷹三茄子の夢を見ると縁起がいい、とか、縁起がいい夢を見る為に枕の下に宝船の絵を入れて眠るといい、とか言います。昔の人は、一年の吉兆を占うのに、夢に対してそれだけ期待をかけていたということなのでしょう。
夢と言って私がすぐに思い浮かぶのは、フロイトの「夢判断」やユングの「夢分析」。
フロイトが夢の中に現れる象徴を大体全部性的衝動に帰したのに対し、ユングはもう少し広く、無意識からの訴えかけととります。
ユングによれば、無意識は底の方では、人類共通の領域である「集合的無意識」に繋がっていて、その領域に様々な「元型」と呼ばれる像があります。
元型には、以下のようなものが挙げられます。
自我(エゴ):意識の中心、認識の主体。意識内にある唯一の元型。
影(シャドウ): 自我を補完する作用を持つ元型。ネガティブな側面であることも。
アニムス:女性の中の男性的・理性的原理。
アニマ:男性の中の女性的・生命的原理。
太母(グレート・マザー):偉大な母。すべてを受容する慈悲深い面と、子を吞み込む恐ろしい面とを併せ持つ。
老賢者(オールドワイズマン):教え導いてくれる父。否定的な側面としては、支配力の強い暴君として現れる。
自己(セルフ):心全体の中心、完全性を表す。
永遠の少年(プエル・エテルヌス)/永遠の少女(プエラ・エテルナ) :大人になれない子供。
トリックスター:、既成の価値観や規範を破壊する元型。
創造のデーモン:自我を創造(創作的活動)へと掻き立てる。同時に破壊をももたらす。
夢を通じて無意識を汲み上げるという手法は、芸術活動においてはシュルレアリストたちが取り入れました。
彼らは夢に現れたモチーフをカンバスの上に再現し、無意識の広大な領域を描き出し、あらゆる規範から解き放たれ自由を取り戻そうとしたのです。
さて、私の今年の初夢は何だったかと言うと、それが覚えておりません。
夢には並々ならぬ関心を抱いていて、一時期は夢日記を付けていたこともあるのですが、不思議なことに日記を付けている時は結構頻繁に夢を見ていたものです。
いや、夢は毎夜見ているのだけど忘れてしまうだけだと言いますから、頻繁に夢を覚えていた、というのが正しいのかも知れません。
しかし、常になんだかんだで忙しく、毎晩布団に潜り込むや否やぐっすりと眠ってしまうという生活が長く続いているので、夢を見るような浅い眠りから徐々に起きる、という生活が殆どできません。
目覚ましに叩き起こされ慌しく支度をして外へ出る、という状態だと、おちおち夢を記憶している暇も無いらしいのです。
ところが、今年からご縁があって武蔵野市倫理法人会というところに入会することになり、その入会式があるという日の夜。
倫理法人会の活動はモーニングセミナーという、週一回朝に行なわれる会合が中心です。
出席は強制ではないのですが、入会式をやるなら寝坊する訳にはいかない、という緊張感で、夜中に何度か目が覚めました。
そんな浅い眠りが続いた為か、珍しく夢を覚えていたのです。
それは、イタリアに旅行に行くという夢でした。
イタリアと言っても地続きらしく、緩い山の斜面を電車が走り降りていきます。
私は何故か、電車に乗っていたのではなく、伴走していたような気がします。
やがて電車は、海に出ました。
そこは目的地のイタリアの海らしく、黄色い日の光が降り注いでいて、柔らかい明るい空気で満ちています。
海の中には沢山の人々が入っていて、海水浴をしています。
私も泳ぎたい、と、海に入ったあたりで、目が覚めました。
金色の光の中で海に入るなんて、何だかとても縁起の良い夢のような気がします。
実はこの海の夢を見るより前に、年始になってから覚えていた夢もあります。
それは、財布を無くす夢でした。
財布を置きっぱなしにしていたので気になって取りに戻ると、中身がすっかり抜かれていて、早くカードを止めなきゃ、などととても焦りました。
そして、この夢を見た少し後にも、覚えている夢があるのです。
TMネットワークのボーカル、宇都宮氏が、ステージの上から牡蠣を撒いている夢・・・。
起きてから相方に、「ステージの上からドリンクを撒くとかはあるけど、牡蠣は汁が服についたら嫌だよね」と言ったら、「それ発想したのお前だからな」と言われました。
これらの夢を分析してみると一体どういうことになるのでしょうか。大変気になります。
この度noteにて始動したクトゥルフリレー小説では、第一回執筆者の吉田氏が話の中にメンバーを登場させているのですが、私の設定にこの牡蠣の夢が取り入れられていました。
とても面白いので、是非読んでみて下さいませ。


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