Rosa†Antica(ロサ・アンティカ) - アンティーク・レトロ雑貨店店主、女優、人形作家、由良瓏砂のブログ

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2019

No.0265

《哲学者の薔薇園》オカルティズム講座第四回「儀式的音楽」レポート

少し時間が経ってしまいましたが、8/16(金)に宇田川岳夫氏をゲストにお招きして開催した、オカルティズム講座第四回のレポートです。
宇田川さんは私が参加していたgROTTESCO△sEPHIRAHや主催しているMONT★SUCHTの公演観にいらして下さったり、というお付き合いはありましたが、主催されている隔月開催のDJイベント「盤魔殿」へは、お伺いする機会がないままでした。
4月に盤魔殿のお知らせを頂いて、初めて全容を知ったのですが、数秘術や魔術、シャーマニズムなどの研究者や実践家が大勢参戦するらしく、しかも会場が家から近い!
伺ってみたところ、人の詰めかけた会場ではDJイベントだというのに儀式が行われており、混沌としたエネルギーが渦巻いていてかなりカオティックな空間になっていました。
これは是非講師にお願いしたい、とお声がけし、過去に行った講演をまとめて、「魔術的音楽」のテーマで講義を行って頂くことになりました。

前もってお送り頂いた講義資料が、なんとスライド140枚分ほど。
これ全部を90分で喋るのは難しいのでは、と思ったのですが、とりあえず縮小してプリントアウト。
参加者にも配布予定だったとのことですが、さすがに膨大になってしまうので、後で希望者にpdfファイルでお送りすることにしました。

今回は宇田川さん頼りで、私は大してやることがなさそうですが、とりあえず当日お出しする飲み物を選定。
幻覚作用のあるお茶、といきたいところですが、流石に何かあったら困るので、茶外茶から探します。
とにかくたくさんあるので、入手しやすくて美味しそうなもの、ということで黒豆茶と玉蜀黍茶をピックアップ。
スーパーで黒豆を発見し購入。玉蜀黍は、ポップコーンの元として乾燥したものが売られています。
焙煎したら全部ポップコーンになるんじゃないか?と思い、今回は黒豆茶にすることにしました。



さて当日。飛び入りの方も入れて、程好く満席。
この日は何とホームグラウンドである渋谷DJ BAR EdgeEndでの盤魔殿Vol.27の開催日と重なっており、宇田川さんは講座終了次第そちらへ向かうとのこと。
前回「魔女術」でもご紹介した、ネオ・ペイガニズムあたりの紹介から入ります。
カリフォルニアで花開いたヒッピー・ムーブメントには、音楽関係者のみならず身体変工者ファキール・ムサファーなどもいる。
スロッビング・グリッスル、サイキックTVの中心人物であるジェネシス・P・オリッジが、奥さんと同一化する為に整形手術をしたという逸話も紹介されます。
「象徴学体系」の著者マンリー・P・ホールも周辺人物の一人で、彼の弟子にヤホア13を設立したFather Yodもいるとのこと。
異郷復興運動はハイペルボーリアを理想郷とするとなると、クトゥルフ神話とも繋がるのか?ちょっと気になります。

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魔術の系譜ということで、イタリアの思想家ジュリア・エボラが紹介しているクレメルツの話。
エボラはフランスの伝統主義者ルネ・ゲノンの影響を受けているそうです。
ゲノンも第一回で軽く触れましたが、私も気になりながらまだ読めていない思想家です。
共産主義グループ赤い旅団がクレメルツを復刻したとのことで、今後の研究が待たれます。

「ヒトラーの女祭司」サヴィトリ・デヴィから影響を受けた、メンバーを殺害したブラックメタルのミュージシャン、ヴァルグ・ヴィーケネスについて。
アレクサンドル・ドゥーギンの新ユーラシア主義。
などなど、一つ一つを取り上げても一回の講座内容に匹敵する程のボリュームでした。
八幡書店の武田崇元氏が編集長を勤めていた「地球ロマン」という雑誌の紹介もありました。
執筆者は由良君美、四方田犬彦、武邑光裕、荒俣宏など錚々たる顔ぶれです。
元ZELDAの小嶋さちほ氏は、なんと今カタカムナを布教する為の音源を作成しているとか。
最後に、日本のオカルトシーンの要となる場所が静岡、群馬、京都にあるというお話。
カレント93のメンバーと親交のある、鈴木大治氏の経営する「あべの古書店」が静岡市にあるのだそうです。
鈴木氏とKONORI氏の活動していた劇団のお話などもあり、非常に興味深かったです。

最後の最後で、私がYBO2の故・北村昌士氏に引き合わせてもらった、Neither/Neither Worldについて紹介。
こちらの記事もご参照下さい。

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終了後、急いで盤魔殿へと向かう宇田川さん。
宇田川さんには、これからも《哲学者の薔薇園》でイベントを開催して頂ければなと思っております。
盤魔殿も、機会があれば是非行ってみてください!

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そして次回9/20(金)のオカルティズム講座第五回、テーマは「錬金術―精神の変容―」
《哲学者の薔薇園》のコンセプトの根底となっている学問でもあります。
「相反物の一致」という構造を内包する学問である錬金術の、歴史と思想、象徴体系、その成果などについてご紹介します。
お申し込みはこちらからどうぞ。

takabatake.jpg
告知画像:Toru Nogawa[Le Requiem] カンバスに油彩

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