No.0306
《哲学者の薔薇園》オカルティズム講座第十一回 「ユング 元型論」 レポート
3月20日、折りしも春分の日のオカルティズム講座は「ユング 元型論」。新型コロナウイルスの影響でイベントの開催も徐々に少なくなってきている時期でしたが、数名の方にお集まり頂き、開催しました。
この日はあまり写真が撮れなかったのですが、春の訪れを祝おうと、カモミールハーブティーをお出ししました。
私の衣装も春らしいピンクのロングワンピースです。
ユングの思想は私にとってかなり馴染みが深く、元型論や集合的無意識以外にも、心理的類型論を性格分析に役立ててきたりもしました。
《哲学者の薔薇園》というカフェの名称も、ユングが『転移の心理学』の中で紹介している錬金術の書物の名前から取っています。
カール・グスタフ・ユングは1875年生まれのスイスの精神科医、心理学者。
フロイトの弟子でしたが、後に決別。
リビドー、無意識といった概念の新たな展開を試み、分析心理学を創始。内向・外向の心理的類型論や、コンプレックスの概念を考案しました
ユングによれば、無意識には個人的無意識と集合的無意識があります。
集合的無意識は、人類共通のイメージと言ったもので、元型によって構成されています。
そして、様々な神話や伝承の形で表現されています。
個人においては、夢の中に象徴として現れます。
無意識下のイメージを具現化するものに、マンダラがあります。
ユング自身、精神的に不安定な時期に幾つもの図形を描いていましたが、密教の曼荼羅に似ていることに気づき、治療に取り入れ始めます。
ユングは円形の図形が「自己」を表現し、 その中心に存在するのが「自我」であるという結論に至るのです。

ユングの描いたマンダラ
元型(Archetypアーキタイプ)には、以下のようなものがあります。
自我(エゴ)、ペルソナ、影(シャドウ)、アニムスとアニマ、太母(グレート・マザー)、老賢者(オールドワイズマン)、トリックスター、永遠の少年(プエル・エテルヌス)、自己(セルフ)
後にユング派の学者たちが発展させ、色々な元型を提唱していますが、ユングの書物で中心的に取り上げられているのはシャドウ、アニムスとアニマ、グレート・マザーあたりでしょうか。
このあたりの元型を、絵画や文学作品を例に取って、ご紹介しました。
講座では、元型の説明の前にまず「母」のイメージを、受講者の方々に絵に描いて頂きました。
愛や地母神的なイメージが多かったですが、中にはそれと相反する破壊的なイメージを描かれた方もいました。

その通り、母(父もですが)の持つイメージには二面性があります。
神の持つイメージの二面性と同じですね。
アニムスとアニマは個人の持つ理想的な異性的要素ですが、同一化ではなく統合を目指します。
個人の精神内で行う錬金術だと、私は思っています。
講座の最後では、創作物に現れる元型を皆で論じましょう、ということで、ディスカッションタイムを設けました。
もちろん新世紀エヴァンゲリオンなどの話も出たのですが、それより今は性差が千差万別なので、アニムスアニマの概念も、ユングの時代とは大分変わってきているのではないか、という話に。
確かにその通りで、今後はジェンダーレスが更に進んでいくでしょうから、男女差を前提に論じることには無理が生じてくるでしょうね。

4/17(金)の第十二回「呪物としての人形 形代をつくる」ですが、まさに今この時代に相応しい内容かも知れません。
今回は20時より、ツイキャス配信にて講座を行いたいと思います。
配信時間は、2時間程度を予定しております。
ご視聴可能な方、是非下記サイトにアクセスしてみて下さいね。
宜しければサポーター登録もお願い致します!
https://t.co/kwr3QsRQ9K
ランキング参加中。是非クリックお願いします!現在の順位も確認できます。



にほんブログ村
- 関連記事
-
-
ロサ・パルティ オープニングキャンペーン第二弾 2020/04/25
-
《哲学者の薔薇園》オカルティズム講座第十一回 「ユング 元型論」 レポート 2020/04/12
-
ロサ・パルティ開店 2020/04/05
-
スポンサーリンク
ここに広告のコードを入れる