No.0392
釣り堀 武蔵野園
前にも書きましたが、私が提案したYoutubeの企画は、大概相方に却下されてしまいます。前回の「宇宙食を食べる」は、宇宙センターのお土産物屋で思いついて私が購入し、例外的に無事採用されました。
それ以外にも幾つか、やりたいと主張してOKが出たものがあります。
その一つが、釣り。
小学生の頃釣りに興味を持ったきっかけは、定期購読していた学研の雑誌に連載されていた釣り漫画だったか、男子の間で流行っていたブラックバス釣りだったか。
家の物置には、亡くなった祖父の遺した釣り道具がありました。
竹の釣り竿に、木箱に収められた釣り針や、浮きやおもりなどの道具たち。
木箱を引っ搔き回して仕掛けを作り、父にねだって小田原の酒匂川に釣りに連れて行ってもらいました。
車で川の側を通る時、そこそこ大きい魚がいるのが見えたので、魚がいるならきっと釣れるだろうと、子供らしい浅はかな目論見を抱いたのです。
が、結果は、まるでダメでした。
隣の家のおじさんが釣りをする人で、私たちが釣りに興味を持ち出したのを知り、弟にリール付きの青い竿をくれました。
でも弟はどちらかというと私に付き合っていただけで、そこまで釣りに積極的ではありませんでした。たぶん。
当然私は納得がいかず、おじさんに駄々をこね、まんまと同じようにリールの付いた、黄色の竿を譲って貰うことができました。
今思うとずいぶん図々しいことをしたなあ、と我ながら呆れてしまいますが、子供の頃はとにかく男の子に対する対抗心が強く、「女の子なんだから」というような言い方に無闇に反発していたので、そんな行動に出てしまったのです。
その反面、性格は今より全然おとなしく引っ込み思案で、目立つのが大嫌いという子供でした。
祖父の古い竹竿とは違い、カーボン製の軽い釣竿はカッコよく、いかにも魚が釣れそうな感じです。
道具や釣りの本も買ってもらい、仕掛けを調べて、手持ちの道具でも釣れそうな魚を探しました。
やがて、念願の海釣りに連れて行って貰えることになりました。
釣具屋さんでゴカイやイソメの餌を買い、針に付け、仕掛けの部分を左手で持ち、思い切り竿を振りかぶって手を放します。
すると、リールからどんどん糸が繰り出されていきます。
糸が止まったらハンドルを回し、糸を手繰り寄せていきます。
基本的には、それを繰り返すだけ。
なのに、ものすごくワクワクしました。
最初の海釣りでは、小さなフグを釣りました。
残念ながら、食べられる魚ではありません。
それでも、嬉しかったのを覚えています。
その後も何度か海釣りに連れて行ってもらいましたが、たまに釣れたとしても食べられない小魚くらいで、釣果と言えるものはありませんでした。
どうして食べられないのかは分かりませんが、猫にあげても食べなかったので、きっと本当に食べられないのでしょう。
そんな時、三浦半島に住んでいる父の友人が、ハゼ釣りに誘って下さいました。
ハゼはダボハゼと言って、素人でも簡単に釣れる魚です。
初めてまともな魚を釣ることができ、興奮しました。
かなりの大漁でした。
私は7匹くらい釣ったでしょうか。
釣ったハゼたちは母に唐揚げにされ、夕食のテーブルに並びました。
自分で釣り上げた魚は、この上ないご馳走でした。
大人になってからは、めっきり釣りに行くことはなくなりました。
大学生の時に友人たちと海釣りに行ったのと、旅先の牧場にある釣り堀で鮎を釣り、塩焼きにして食べたことがあるくらい。
その時は入れ食いの様な感じで、釣りの醍醐味を味わうことはありませんでした。
久しぶりに釣りに行きたい。釣った魚を捌いてもらって食べたい。(自分では捌けない)
竿や道具がないので、釣りをするなら借りられるところを探さないといけません。
相方が都内の釣り堀を調べたところ、近所の和田堀公園に、あるではありませんか、釣り堀。
雰囲気もレトロで、懐古趣味の私としては非常にそそられる物件です。
30度越えの暑い日、その釣り堀、武蔵野園に行くことになりました。
西永福駅で相方と待ち合わせ、15分程歩きます。
ところが、やっと辿り着いた釣り堀には、3日間お休みします、という張り紙が!
がっかりした相方は「二度と来ねえ」と毒づいていました。
本当に行かなかったらどうしよう、という心配も杞憂に終わり、数日後に無事、再訪。
この日は雨が上がった後で、そこまで暑くなかったのが幸いしました。

入口にはガシャポンの機械に交じって、忍者の形のポップコーン自販機、という他ではあまり見かけない機械が設置されています。
しかもかなりの音量で喋ります。唐突なのでビクッとします。
受付で1時間分の料金700円を二人分払い、容器に入った餌を貰いました。
ちなみに30分だと500円、2時間1200円、半日1900円です。

クチボソやアメリカザリガニが売られています。
竿が沢山並んでいますが、竹竿、というかただの竹です。ワイルド!
どれを選んでも大差なさそうなので、適当に2本取りました。
常連さん用の竿もありましたが、見た感じ他の竿と変わりありません。仕掛けが凝ってるのかな?
餌がまた問題です。
まるでおが屑かと見紛うような、練り餌。
「餌持ち込みたいねえ」と相方と会話しつつ、場所取り。

池は4つに分かれています。
せっかくなのでサメのいる池にしました。
結構人が来ています。
カップル、親子連れ、老人など、客層も様々。
しかし、釣れない!
仕掛けを投げ込むと小さな魚が群がって、餌をつついているのが見えます。
なのですぐに餌がばらけてしますのです。
相方がネットで調べて「餌は小さ目に付けるのがいいらしいよ」というので、試してみました。
場所も変えたり色々試行錯誤するも、全くダメ。
でも、近くではちゃんと、釣りあげている人がいますので、何かしらコツがあるのでしょう。
中でも一人、滅茶苦茶釣ってるおじさんがいました。
隣のカップルの男性が釣り上げた魚を得意そうにぶら下げ、彼女が写真に撮っているのを見て相方が「あれ、貸してもらえないかな」と呟いていました。
一時間が過ぎましたが、結局二人とも釣れずじまい。
餌は丸々ひとカップ分残りました。

悔しく思いながらも、併設の食堂でご飯を食べて帰ることに。
ちなみにここはキャッチ&リリースなので、どうせ釣れても持ち帰って食べることは出来ないのです。(負け惜しみ)

手作り感のある食堂は、まるで戦後焼け跡に建てられたんじゃないかと錯覚するくらい簡素な作りでしたが、冷房が効いて快適でした。
メニューの人気一位はオムライスでしたが、洋食はレトロ喫茶の取材で食べ慣れているので、親子丼にしてみます。
あとはおつまみにチーズカリカリ揚げと、ラムネとコーヒー。

こちらは喫煙ルーム。
恐らくコロナで人が少ないんでしょう。
最初は貸切状態でしたが、私たちの後から釣り客が入ってきました。

親子丼もチーズカリカリ揚げも、味付けがしっかりしていて美味しかったです。

ビニール越しに釣り堀を眺めながら、夏を満喫しました。

今度はまた別の釣り堀にも、行ってみたいと思います!

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