Rosa†Antica(ロサ・アンティカ) - アンティーク・レトロ雑貨店店主、女優、人形作家、由良瓏砂のブログ

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02:48
Sat
2022

No.0424

人形制作の素材と過程

ここ数年、人形作家と呼べる程の活動をしていないので、元・人形作家と名乗っています。
が、人形制作のご依頼を受けることが時々あります。
2年位前から、俳優としてお世話になっている芸能事務所のYScompanyに、人形制作のマネージメントもお願いしております。

依頼を受けて制作をするというのは、作家というより職人に近いのかな、と思います。
以前は作りたい人形が次から次へと思い浮かんだのですが、今は自分から作りたいと思うものはそんなにありません。
というか、優れた人形作家さんが沢山現れているので、私が作らなくてもいいかな、と思っています。
だからといって、何も作らないでいるのは、どうも物足りない。
ということで、頼まれて作るというのは、私にはちょうどいいスタンスなのです。

依頼者は個人のお客様の場合もあれば、劇団などの団体であったり、企業の場合もあります。
依頼者のご希望を伺い、予算や納期など、できるだけ希望に沿った形で進めていきます。
そこでよく聞かれるのが、人形の素材です。

私は主に、石塑粘土という、石の粉を主成分にした粘土を使用します。
造形方法には塑造(捏ねて作る)と彫造(彫って作る)とあり、石塑粘土はこの両方を交互に繰り返します。
つまり非常に造形しやすい素材だと言えます。

ちなみに粘土には他に樹脂粘土、木の粘土(桐塑)、紙粘土、小麦粉粘土、油粘土などがありますが、創作人形に用いられるのは耐久性から、主に石塑粘土、樹脂粘土、木の粘土でしょうか。
石塑粘土と木の粘土は乾燥させれば固くなり、その上に着彩して完成します。
樹脂粘土には乾燥させるだけで良いものと、オーブン粘土という、焼成しないと固くならないものがあります。

石塑粘土や木の粘土と樹脂粘土の大きな違いは、質感です。
プラスチックっぽかったり蠟っぽかったりするので、そういった質感を求めるなら、樹脂粘土が良いかもしれません。
粘土によっては継ぎ足しができなかったり(境目が目立ってしまう)という特徴があるので、それぞれの特徴を知った上で、使い分ける必要があります。

ここでは、石塑粘土の制作工程を説明します。
成形が終わってやすり掛けしたら、濡らして絞った布で拭きます。
そして紙やすりの番手をどんどん細かくしていき、最終的にツルツルになるまで磨きます。

塗装についても色々な方法があります。
私は以前、工事現場で使うような23kgもあるコンプレッサーに、スプレーガンを接続して塗装していました。
何故そんなものを持っていたかといえば、これには深い訳があるのです。

当時、私は自由が丘のピグマリオン人形教室で、吉田良一(現・吉田良)先生に師事していました。
そして、お手伝いしていた劇団に、光栄なことに吉田先生の人形の後釜として、舞台用の人形の作成を依頼されたのです。
素材には、耐久性や重さの問題で石塑粘土では適さないと分かったので、FRP樹脂での作成にチャレンジすることになりました。

人形教室には塗装ブースがあり、生徒はそこで人形を塗装していました。
が、先生によれば、FRPの塗装にはアセトン等を使用するので、普段石塑人形に使用している塗料と同じ器具を使う訳にはいかないと言います。
そこでやむなく、自分でコンプレッサーを購入することにしました。
でも、室内で使える小型で静音のものは、かなり高価です。
ホームセンターなどを当たってみたところ、重たい大型のものであれば、1万数千円で購入できると分かり、購入を決めました。

このコンプレッサーには長年活躍してもらいましたが、マンションのベランダで使用しているとあまりのうるささにご近所から怒られることもしばしばでした。
場所も取るので、引越しを機に、友人に譲ることにしました。
今は小型のコンプレッサーとエアブラシも、手頃な価格で手に入るようになってきたので、購入しようかと思ったことも何度かあるのですが、今までのところはスポンジや筆で事足りています。
石塑粘土の塗装方法ですが、まず下地としてモデリングペーストを塗ります。
人形教室ではモデリングペーストとジェッソを混ぜると教わりましたが、私はそこまでジェッソの必要性は感じませんでした。
ガンで塗装する時には、粘度を緩めるのにジェッソを混ぜた方がいいのかも知れません。
スポンジで叩いて何度か重ね塗りしていき、乾いたら一旦紙やすりで磨きます。

着彩は使いやすい為、主にアクリル絵の具です。
以前は油絵具を使ったこともあります。
深みが出るのですが、乾くのが遅いのであまり使わなくなってしまいました。
パステルなども使うことができます。

詳しく書いていくとキリがないのですが、大まかにこんな感じです。
もし人形制作の依頼をお考えの方がいらしたら、ご参考になさって下さいませ。
WEBショップ ロサパルティでは、人形修理のご依頼も承っております。

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こちらは、某企業様のご依頼で作成した、イラストを元にした人形。

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