Rosa†Antica(ロサ・アンティカ) - アンティーク・レトロ雑貨店店主、女優、人形作家、由良瓏砂のブログ

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Thu
2016

No.059

オルゴールの歴史・前編

ロサ・アンティカの主要取扱商品の一つに、オルゴールがあります。
オルゴールについてのお問合せも度々ありますので、今回はオルゴールの歴史について、少しご紹介したいと思います。

「オルゴール」は和製英語で、ドイツ語でオルガンを意味するorgelからきている名称です。
英語ではMusic boxもしくはMusical box。
オルゴールの定義は「手動または自動的に音楽を演奏する機械で、櫛歯に似た特殊鋼製の発音体(鳴金または振動板)を回転胴(ドラム)に植えつけられているピンで弾き、自動的にメロディを奏でるもの」とのことです。
(日本オルゴール協会の定義による、とのことですが、現在この協会の存在は確認できませんでした)

オルゴールの起源を辿ると、カリヨン(組鐘。旋律を奏でることのできる複数の鐘)を自動化したものに辿りつきます。
カリヨンは鐘楼に備え付けられ、時刻を知らせるものでした。つまり時計のチャイムです。
ですからオルゴールは、時計と切っても切れない関係があるのです。
時にオルゴールの仲間に数えられながら、より古い歴史を持つシンギング・バードは、高級時計メーカーの創立者として知られるジャケ・ドローの発明になるものでした。


河口湖オルゴールの森のカリヨン。

オルゴールには大きく分けて、シリンダー・オルゴールとディスク・オルゴールがあります。
シリンダー・オルゴールはフランスの時計職人たちにより、18世紀末頃から作られ始めたようですが、記録ではスイス・ジュネーブの時計職人アントワーヌ・ファーブルにより1796年に発明されたとされています。
ピンの埋め込まれたシリンダーをゼンマイの力で回転させ、ピンが金属の櫛歯を弾いて音を出す仕組みです。
1814年、スイスのフランソワ・ルクルトが一枚櫛歯を考案します。
スイスのパイヤール(ペイラード)社では1862年、シリンダーの交換が可能なインターチャンジャブル・シリンダー・オルゴールを発明。実用化されますが、高価であることには変わりなく、貴族の愛好品であり続けました。

1886年、ドイツのパウロ・ロッホマンが、ディスク・オルゴールを製品化。
円盤型のディスクに突起を付け、その突起がスター・ホイールという部品を回転させ、それが櫛歯を弾く仕組みで、厚紙に穴を開けたカードを差し込む手回し式の「オルガニート」と呼ばれるオルゴールも、形は違いますが同じ仕組みで曲を奏でます。
ディスク・オルゴールは、蓄音機にその地位を奪われる20世紀初頭まで、広く普及しました。レストランや酒場、ホテル、駅などで、ジュークボックスとして人々を楽しませてきたのです。

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