No.071
卵の中の世界
「鳥は卵の中から抜け出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。鳥は神に向かって飛ぶ。神の名はアプラクサスだ」大好きなヘルマン・ヘッセ「デミアン」の一説です。
破壊と創造、死と再生のイメージは、神秘主義的文献の中に頻繁に現れます。
既成概念を越え新たな価値の中で生きるのに、通過儀礼としての死と再生が必須となるからでしょう。
錬金術の文献にも、卵のイメージは頻出します。
錬成に使われるフラスコは「哲学者の卵」と呼ばれますし、ヨハン・ヴァレンティン・アンドレーエの著作「化学の結婚」では、錬金術の作業の過程で卵から鳥が孵化する場面が描かれます。
栄養価的にも完全食に数えられることのある、卵。
復活のシンボルであることから、キリスト教の最大の祝祭である復活祭には、色とりどりに彩られた卵が配られ、食べられます。
卵を象ったお菓子やチョコレートなども作られて、お祝いの食卓に並びます。
移動祝日である復活祭。今年は4月16日がその日に当たります。
卵のモチーフには常に魅了されていたのですが、最近は卵形のオルゴールの仕入れに熱を入れております。
先日相方が、素晴らしいエッグアートのコレクションを仕入れてくれました。


恐らくはそのうちの多くは個人の作家の手になるものではないかと思うのですが、精巧な細工を施されたダチョウやアヒルの卵の内側には、鳥や少女の可愛らしいフィギュアが配され、ジオラマのように作られていて、いつまで眺めていても飽きません。
こういった品物を入手すると、自分の家が博物館やギャラリー、せめて店舗であったらと残念な気持ちになります。
せめてこの場で公開して、何人かの方々の目を楽しませることができれば、と思うのです。
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