Rosa†Antica(ロサ・アンティカ) - アンティーク・レトロ雑貨店店主、女優、人形作家、由良瓏砂のブログ

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23:53
Wed
2017

No.088

日本刀の会4レポート

喫茶茶会記での開催は初めてでしたが、通算で4回目となる日本刀の会が、15日に開催されました。
折り良くゲストのハフリーヌさんのご友人が三本杉の脇差を入手されたとのことで、そのお披露目のような形での開催となりました。
三島由紀夫自決の際介錯に使われたのが、三本杉の「関の孫六」ということで、三島の「英霊の聲」の抜粋も朗読することに。
実は以前にもハフリーヌさんが「英霊の聲」を写筆し朗読されたことがあるのですが、今回は私が読ませて頂くことになり、ハフリーヌさんは作品にも登場する石笛を吹いて下さることになりました。
三本杉の脇差、持ってみたところ思いの他ずっしりしており、三本杉の刃紋はなるほど美しく浮かび上がっておりました。
他には私の所持している尾州兼光の短刀と、ハフリーヌさんの銘「統行」の脇差が集まりました。



「英霊の聲」は神降ろしの儀式を行う「帰神の会」である時、二・二六事件の青年将校たちと、神風特攻隊の隊員たちの霊が降りてきて霊媒師の青年に憑き、その呪詛の力で青年が取り殺されてしまうという小説ですが、英霊たちの呪詛の中で祝詞風の箇所を抜き出して朗読しました。
帰神の法には正式には審神者、霊媒たる神主、琴師がいるのだが、「帰神の会」では琴師を廃して審神者自ら自然に穴の開いた自然石である石笛を吹く方法を取り、石笛は心魂を揺るがすような神々しい響きを持っている、というのが小説内の描写です。
ハフリーヌさんがお持ちの石笛は瑪瑙で、オレンジがかった丸い形のものと黄灰色の半透明のものの二種類。

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小机に白鞘を払った脇差を刀身をこちらに向けて据え、ハフリーヌさんの石笛を合図に朗読を開始。
本当に何かが降りてきたらどうしよう、という緊張感の中、無事に朗読を終えることができました。

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その後はハフリーヌさんによる作品解説。三島由紀夫のことだけでなく、神道や陰陽道、霊学にまで話は及び、大変有意義な集いとなりました。
打ち合わせに来られていたミュージシャンの中に龍笛や篠笛、アイリッシュフルートをお持ちの笛の奏者がおられ、石笛に大変興味を持たれていたので招じ入れたところ、一生懸命吹いておられましたが、かなり音を出すのが難しそうでした。

日本刀の会は何故だか毎回参加人数が少ないので、勿体無いなと思いながらいつも集まった刀剣や武器を鑑賞しているのですが、今回三本杉をお持ち下さった方に「打刀が欲しいけれどどういう基準で選んだら良いか分からなくて」とお話していましたら、「手に取った時にこれを買うべきだ、って直感するんですよ」と仰っていたので、他のものにも増して人との相性が重要なものなのかも知れません。
鑑賞されるだけの博物館の中の刀剣と違い、実際に手に取れる訳ですから、刀の方でもおいそれと触れられまいと思っているのかも知れませんね。

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