No.09
古物商を始めたきっかけ
何事にも、きっかけというものはあります。私が人形に興味を持ったきっかけは、書店で見つけた故・天野可淡さんの人形写真集でした。
そして、自分で人形を作り始めたのは、可淡さんのお弟子さんの展示会に足を運ぶようになったことからでした。
生前可淡さんが教えていた、自由が丘のドールスペース ピュグマリオンで、吉田良先生に師事しました。
古物屋さんをやろうと思ったきっかけも、やはり一冊の本でした。
国立のアンティークショップで見つけた、1991年に光芸出版から刊行された、「アンチック屋入門」という本です。

安っぽい新書のノウハウ本でしたら読む気にもなれませんが、平成の刊行らしくもないハードカバーの、観覧車時計の写真だけが配された古めかしいデザインに、「アンチック屋」という時代がかった響き。中身は「アンチック屋は実店舗も必要なく、小資本で誰でも始められる」ということが具体的な数値を用いて細かく書かれています。古物商許可証の書式から、写真入りの様々な品々の紹介、海外の蚤の市情報、実際にアンティーク屋をやっている人のインタビューなど、実用的な内容が詰まっているのです。アンティーク好きならこれを読んで、やってみたくならない方がおかしい。
但し、この本の中では1万円のグラスセットは「駄物」です。当時はもちろん、売れ筋商品の価格が3000円程度の今のロサ・アンティカにだって、1万円の商品は十分高額です。
しかも、西洋アンティークとなると仕入れは海外仕入れ。到底、気軽にできるようには思えません。
ともあれ、やってみないことには、とまずは古物商許可証を取得することに。
2012年の終わりに申請を行い、2013年の年明けに晴れて許可証を手にしたのでした。
続く・・・かもしれない。
こちらは、古物の師匠マンタム氏の著作「がらくたからたから」。

がらくたからたから
類は友を呼ぶのだなあ、とつくづく思うような、珍エピソード満載です。
アンティーク屋を目指す方には間違ってもお勧めできませんが、怪しい骨董屋を目指すなら是非とも読むべき一冊です。
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