No.090
フレグランス・コレクション
ロサ・アンティカの目指す在り方は、お客様の独自の美を探し出すお手伝いをするということ。独自の、というのは私が美の定義とは人それぞれに異なるものだと考えているからです。
そう思うのは恐らく、私自身が美しいと感じる対象が、幼少時より人と異なっていたせいでしょう。
アンティーク趣味もその一つで、例えば小学校二年生の時、砂時計に魅せられた私は、クリスマスプレゼントに砂時計をお願いしました。
すると届いたのは、ファンシーな羊のイラストのついた、オレンジ色の砂の入った砂時計。
今で言えばスチームパンク風の渋いものをイメージしていた私は、些かがっかりしたものです。
真鍮の色と質感が大好きだった私は、雑貨屋で少しずつ、アールヌーヴォーデザインの灰皿、鍵の形のキーフック、手のモチーフのメモホルダー、ミニイーゼルなどを買い集めたものでした。
美は視覚的なものに限らないと思います。
美しい響き、美しい味わい、美しい手触り、美しい香りといったものもあってしかるべきでしょう。
ハーブに凝っていたのと同時期だったと思いますが、古本屋で見つけた平田幸子さんの「香りへの招待」という本を何度となく読み返し、気になる香水をメモして見つけたら試してみる、ということをしていました。

やはり写真や説明文から惹きつけられるものは自分の好みに合った香りが多く、この本によって出会ったキャシャレルの「アナイスアナイス」と、ブロッソーの「オンブルローズ」はそれぞれ好きな花の1、2位を争う百合と薔薇の香りをベースにしているのもあり、私の中で永遠の定番となっています。
他に、好きな香りが多いメーカーはキャロン。母がアンフィニを好んでいて、飾り気のない母らしいなと思っていたのですが、ヌイ ド ノエル、ナルシス ノワール、ノクターン、ベロージア、ミュゲ ド ボヌール、フルール ド ロカイユなどどれもイメージも香りも素敵なものばかりで、キャロンのページを見る度にわくわくしたものです。
幻の香りを追い求めたこともあります。好きな作家である高橋たか子の小説に出てきたウビガンの「時の香り」。
調べたのですが、ウビガンにそのような名前の香りは存在しません。もちろん有名なニナ・リッチの「レール デュ タン」でもありません。
仕方なく、ウビガンの別の香水、古城のイメージが魅惑的だった「シャンテリー」を専門店で購入してみましたが、これは濃厚すぎて頂けませんでした。元々ヨーロッパ人の体臭と混ざり合って香気を放つよう調香されたものですから、体臭のあまりない日本人には、強すぎる香りは合わないのです。
最近の香水は、爽やかで瑞々しい香りが多い気がしますが、持続性もあまりないのが玉に瑕です。パルファムよりオードパルファムやオードトワレが主流なのかも知れません。
よく使うのはメリーゴーランド。

これは私が主に使っている香水ですが、相方も香りが好きで沢山持っていますので、拝借することも多く、毎日のように香りを着替えています。
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